Example
紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
「警告・禁忌を含む注意事項等情報」等は、製品情報ページ をご参照ください。※ベスポンサページから離れます。
ベスポンサは、日本人20名を含む再発または難治性のCD22陽性ALL326名の患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(INO-VATE試験)1)で、血液学的完全寛解(CR+CRi)率80.7%と、標準化学療法群29.4%と比較して有意な差が認められ、ベスポンサの標準化学療法に対する優越性が検証された(主要評価項目)(図1:片側p<0.0001[有意水準0.0125]、χ2検定)。さらには、ベスポンサ群でCR+CRiを達成した患者のうち、96.6%は2サイクル終了までにCR+CRiに到達しており(図2)、早期に寛解が得られることもベスポンサの大きな特徴といえる。もう1つの主要評価項目である全生存(OS)期間中央値は、ベスポンサ群7.7ヵ月、標準化学療法群6.7ヵ月であった。ハザード比は0.770だったが、ベスポンサの標準化学療法に対する優越性は検証されなかった(図3:片側p=0.0203[有意水準0.0104]、層別log-rank検定)。
当院は年間約120例の造血幹細胞移植を施行しているが、その多くは再発・難治性の造血悪性疾患で、患者の状況に応じてハプロ移植を含めたあらゆる幹細胞源を用いた移植を提供している。難治性ALLの移植でも寛解期での移植を施行するために、従来、可能な限り何らかの化学療法を移植前に試みているが、必ずしもその奏効率は高くなく、またそうしたサルベージ療法が移植後の治療関連毒性に与える影響についても大きな懸念があった。こうした状況のなかで、ベスポンサは移植前のサルベージ療法として期待が寄せられているが、一方で移植後に静脈閉塞性肝疾患(VOD)/類洞閉塞症候群(SOS)発症リスクがあり、特に移植前の使用については一定の注意が必要である。
INO-VATE試験1)では、ベスポンサ群で13.4%、標準化学療法群で0.7%のVOD/SOSの発現が認められており、特に、同種移植施行例でのVOD/SOS発現率はそれぞ22.1%および3.0%と報告されている。ベスポンサ投与後に同種移植を行う症例では、特に移植後のVOD/SOSに注意する必要がある。
当院では、2019年2月現在で7例の再発・難治性のCD22陽性ALLの患者にベスポンサの投与経験があるが、ここではそのうち2例の経過を踏まえて、VOD/SOSのマネジメントについて考える。
再発のALLで、1次サルベージとしてベスポンサを投与した(図4)。1サイクルで再寛解に到達し、1週間の休薬後、2サイクル目の投与を行った。フルダラビン( F L U )*+ブスルファン( B U )+全身放射線照射(TBI)による強度減弱前処置(RIC)を選択し、ベスポンサ最終投与から33日目に非血縁者間骨髄移植を実施した。
本症例では、ベスポンサ投与から移植後の現在に至るまで、VOD/SOSを含む肝障害の発現は認められていない。
再発・難治性のALLで、3次サルベージとしてベスポンサを投与した(図5)。1サイクルで再寛解に到達し、続けて2サイクル目の投与を行った。エトポシド(VP)*+シクロホスファミド(CY)+TBI(12Gy)による骨髄破壊的前処置(MAC)を選択し、ベスポンサ最終投与から35日目に骨髄内臍帯血移植を行った。
ベスポンサ投与期間中に副作用は認められなかったが、移植後13日目より総ビリルビン値(T-Bil)とクレアチニン値(Cr)の上昇および体重の増加がみられ、21日目にVOD/SOSと診断した。
VOD/SOSには確立された治療法がないため、「日本造血細胞移植学会ガイドライン SOS/TA-TMA2)」や「イノツズマブ オゾガマイシンの欧州造血細胞移植学会(EBMT)エキスパートパネルレビュー3)」を参照し、可能な限り予防に努めることが重要である。
前述のVOD/SOS非発現例では、ウルソデオキシコール酸(UDCA)*の投与†に加え、前処置の強度が弱かったことなどでVOD/SOSの発現には至らなかったと考える。
ベスポンサを投与するタイミングや投与回数も重要である。同種移植施行時のベースライン特性とVOD/SOS発現率を検討した報告では、1次サルベージよりも2次サルベージでのVOD/SOSの発現率が高いことから(表1)4)、ベスポンサはなるべく早期に使用することが望ましい。また、ベスポンサの投与サイクル数の増加に伴いVOD/SOS発現率の上昇がみられたため5)、イノツズマブ オゾガマイシンのEBMTエキスパートパネルレビューでは、同種移植を施行する患者に対するベスポンサ投与は2サイクルまでとするよう提言しており3)、当院でもこれに準じている。
一方、INO-VATE試験におけるベスポンサ群のうち同種移植施行例を対象に行われた単変量解析では、VOD/SOS発現リスクとベスポンサ最終投与から移植前処置までの期間との関連性は示されなかったが、移植前の総ビリルビン高値は単変量および多変量解析のいずれでもVOD/SOS発現との関連性が認められた5)。こうした結果を踏まえ、当院では、ベスポンサ1サイクルの投与で寛解が得られた一部の患者では、2サイクル目以降を他の抗体薬に切り替え、肝機能等の回復などタイミングを計って移植を実施するという試みを始めている。
当院ではVOD/SOSのモニタリングとして、体重を毎日測定するとともに、総ビリルビン値の測定を原則週3回行っている。VOD/SOSは急激に進行することが多く、特に総ビリルビン値は数時間のうちに急峻に上昇するため、検査値そのものよりも経時的変化を重視して観察している。
診断には2016年に公表された新EBMT基準6)を用いている。成人同種移植例を対象に、VOD/SOSの診断精度を高め、早期の治療介入を可能とすることを目的に作成された基準であり、症状発現から診断までの期間、ビリルビン値とその動態、トランスアミナーゼ、体重増加および腎機能から、重症度を軽症~死亡までの5段階に分類する重症度分類(表2)が記載されている。
前述のVOD/SOS発現例は、重症(Grade 3相当)と判断されたが、メチルプレドニゾロン*を投与し、長時間低効率血液透析を行ったところ、速やかに体重が減少してT-BilやCrも回復し退院に至った。
「警告・禁忌を含む注意事項等情報」等は 製品情報ページ をご参照ください。
承認時に国際共同試験及び海外試験の臨床成績が臨床パッケージとして審査・評価されました。一部、承認内容と異なる用法及び用量を含んだ解析成績が含まれています。
ベスポンサ群(164例) | 標準化学療法群(143例) | |
全副作用 | 144例(87.8%) | 130例(90.9%) |
主な副作用 | 好中球減少症63例(38.4%)、血小板減少症55例 (33.5%)、貧血33例(20.1%)等 |
血小板減少症71例(49.7%)、発熱性好中球減少症 65例(45.5%)、貧血60例(42.0%)等 |
グレード*3以上の 副作用 |
115例(70.1%) | 113例(79.0%) |
主なグレード3以上の 副作用 |
好中球減少症60例(36.6%)、血小板減少症40例 (24.4%)、白血球減少症29例(17.7%)等 |
血小板減少症70例(49.0%)、発熱性好中球減少症 64例(44.8%)、好中球減少症54例(37.8%)等 |
投与中止に至った 副作用 |
15例(9.1%) | 7例(4.9%) |
主な投与中止に至った 副作用 |
肺炎、血小板減少症、ガンマグルタミルトランスフェラーゼ(GGT)増加、高ビリルビン血症、静脈閉塞性肝疾患(VOD)/類洞閉塞症候群(SOS)† 各2例(1.2%)等 | 発熱性好中球減少症3例(2.1%)等 |
試験薬と関連がある 死亡とその内訳 |
9例(5.5%) ベスポンサ投与終了後のHSCT施行後に発現したVOD/SOS 5例(3.0%)、腸管虚血/敗血症性ショック、急性呼吸窮迫症候群、肺炎、ベスポンサ投与終了後におけるHSCT施行後の多臓器不全 各1例(0.6%) |
3例(2.1%) 頭蓋内出血、多臓器不全、肺感染/呼吸不全 各1例 (0.7%) |
----
本文のフォントサイズは「16」を設定
----
ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト
----
本文のフォントサイズは「16」を設定
----
ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト
----
本文のフォントサイズは「16」を設定
----
ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト
----
本文のフォントサイズは「16」を設定
----
ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト
本コンテンツは、日本国内の医療・医薬関係者を対象に、日本国内で医療用医薬品を適正にご使用いただくため、日本国内の承認に基づき作成されています。日本の医療機関・医療提供施設等に所属し、医療行為に携っている方を対象としており、日本国外の医療関係者、一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
あなたは医療関係者ですか?