Example
紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
「警告・禁忌を含む注意事項等情報」等は、製品情報ページ をご参照ください。※ベスポンサページから離れます。
サマリー
●再発・難治性ALLに対しては、移植を目指した救援療法として化学療法、抗体薬、TK(IPh陽性ALL)が選択肢となるが、当院において、近年では治療に伴う合併症や、再寛解導入率の観点から、Ph陰性ALLに対して抗体薬を選択する頻度が増加している。
●当科ではSOSの診断に際し、従来からのボルチモア診断基準やEBMT 2016診断基準に加えて、より早期の診断を目的にHokUS-10スコアを補助的に使用している。SOSのリスクがあると判断された血液がん患者さんで、移植後に肝酵素上昇や腹水、上腹部痛などの所見を認めた場合にHokUS-10をオーダーしている。
●ベスポンサを使用する際は、その効果を最大限発揮させるためにSOSのリスク管理が必要である。従来からのSOSの診断基準に加え、HokUSを活用することで、SOSの早期診断によるリスク管理の最適化につながると考える。
当院は血液内科だけで100床以上を備え、クリーンルームも48床を有しており、主に関東一円から紹介の患者さんを受け入れている。新規のALL患者さんは年間20~30例で、既に他院で治療に難渋している患者さんが多く、6~7割が再発・難治性ALLである。ALL患者さんの年齢層は20代から80歳前後と幅広いが、50代~60代が最も多く、若年層は比較的少ないことから、約半数がPh陽性ALLである。
初発ALLに対しては、基本的にJapan Study Group for Cell Therapy and Transplantation(JSCT)のプロトコルに則った治療を実施している。Ph陽性ALLの場合は積極的に移植を実施する方針で、70代前半であっても、状態が許せば移植を検討する。再発・難治性ALLに対しては、移植を目指した救援療法として化学療法、抗体薬、TK(I Ph陽性ALL)が選択肢となる。当院において、近年ではより良い状態で移植に臨むために、治療に伴う合併症や、再寛解導入率の観点から、抗体薬を選択する頻度が増加している。移植に際してのドナーの選択肢はHLA完全一致の血縁者および骨髄バンクを考慮する。再発例など時間的猶予のない場合には、骨髄バンクや血縁者間移植にこだわらず、臍帯血移植を実施することが多い。
血液がんでは、移植実施後に肝機能値が悪化し、肝類洞閉塞症候群(SOS)が疑われる症例が散見される。そのような症例に対し、当科ではSOS診断のための検査の1つとして、門脈血の逆行所見の確認を超音波検査室にオーダーしていたところ、ある研究会でHokUSの存在を知った検査技師側から、HokUS導入の提案があった。HokUS-10は超音波検査所見をスコア化したもので、新規のSOS評価法として周知されつつある1,2)。HokUSで実施する超音波検査は一般的な検査項目で、技師が新たに特殊な技術を習得するなどの必要がなかったため、スムーズに導入できた。一方、当院における検査科のマンパワーの関係から、血液内科と技師の代表同士の話し合いのうえ、週3日、1日2枠に限定してHokUS-10を受け付けてもらうこととなった。当科では血液がんに対し年間100件以上の移植を実施しているため、移植前や移植後全例にHokUS-10を実施することは困難である。そのため、SOSのリスクが高いと判断された症例で、移植後に肝酵素上昇や腹水、上腹部痛などの所見を認めた場合にHokUS-10を実施している。
当科ではSOSの診断に際し、ボルチモア診断基準やEBMT 2016診断基準を使用している(表1)3,4)。しかしながら、これらの診断基準はビリルビン値の上昇を前提としているため、ビリルビン値の上昇は認めないが、その他のSOSを疑う徴候を示すような症例に対して、診断に迷う場合も少なくない。そのような症例では、HokUSを実施して診断の参考とすることで1)、SOSの確実な早期診断につながると考える。当科では移植例全例に対し抗凝固薬とウルソデオキシコール酸投与(※SOSの予防に対しては適応外)の内服を実施している。SOSと診断された場合はデフィブロチドナトリウムやトロンボモジュリン製剤(SOSに対しては適応外)による治療を開始する。デフィブロチドナトリウムについては、SOS発症後のより早いタイミングでの使用が有効であることが報告されている5)。このことからもSOSのリスク管理では早期診断と早期治療介入が重要となる。HokUSは超音波検査により古典的診断基準と比べてSOS発症機序のより前段所見を検知することが可能である。また、ベッドサイドでの測定が可能であり、移植直後で移動が困難な患者さんや無菌室内の患者さんに対しても実施できる点もメリットである。さらに、点数による客観的な評価ができることから、多くの施設で導入可能な有用なSOS診断ツールの1つであると考える。今後はHokUS-10や、より簡便なHokUS-62)の多施設前向き観察研究などによりその有用性の検証が進むことで、より全国的に認知されることが期待される。
ベスポンサは再発・難治性ALLを対象とした臨床試験6)で、化学療法と比べて高い寛解率を示したことから(図1)、ガイドラインでも推奨される有用な治療選択肢である7)。また、ベースライン時の骨髄芽球割合で層別したサブグループ解析では、芽球割合が50%以上の集団でも化学療法に比べて高い寛解率を示している(図2)。従来の化学療法による再発・難治性ALLの再寛解導入療法による完全寛解率は50%足らずであったことから8)、今後はベスポンサをはじめとする抗体薬の使用を積極的に検討することで寛解達成が期待され、良い状態で後治療を進められることが期待される。
一方でベスポンサの効果を最大限発揮させるためにはSOSのリスク管理が重要である(表2)。ベスポンサでは特に移植例におけるSOS発現リスクが報告されいることから6)、当院ではベスポンサにより寛解を得た場合、その使用サイクル数を有効性が得られる最小限とし、ブリナツモマブなどによるブリッジを経てから、移植を実施している。加えて、HokUSをベスポンサ投与例に積極的に活用しSOS早期診断によるリスク管理を最適化することで、ベスポンサの有用性を最大限活用している。
以下に、実際にHokUSを活用しSOSのリスク管理を適切に実施することでベスポンサのベネフィットを得た症例を紹介する。
本症例はPh陰性ALLと診断された30代の男性である(図3)。他院でR-hyper CVAD/MA療法による初回寛解を達成し、骨髄バンクドナーから移植を受けた。3ヵ月後、骨髄中に再発を認め、セカンドオピニオンを求めて当院に入院した。
入院時の骨髄検査における芽球割合が96.8%と非常に高かったため、ベスポンサによる再寛解導入療法を選択した。1サイクルで芽球割合が1%にまで低下し、寛解を達成した。その後、ブリナツモマブを2サイクル投与し、臍帯血移植を実施した。
移植から3週間後、ビリルビン値に変化はなかったが、肝酵素の上昇があったためHokUS-10を実施したが、スコアは3点であった。その後、経過観察を続け、さらに1ヵ月後に再度HokUS-10を実施したところ、スコアは6点に上昇していた。ビリルビン値は正常で、腹水等の所見もなかったため、SOSハイリスク症例として慎重に経過観察を実施し、現在までSOSは発症していない。
本症例は、移植後再発にベスポンサを使用していることから、HokUSを活用しSOSの徴候には特に注意して経過を観察した。そして、腫瘍量が多かったにもかかわらず、ベスポンサ投与1サイクルで再寛解を得て、移植を実施することができた。
「警告・禁忌を含む注意事項等情報」等は 製品情報ページ をご参照ください。
承認時に国際共同試験及び海外試験の臨床成績が臨床パッケージとして審査・評価されました。一部、承認内容と異なる用法及び用量を含んだ解析成績が含まれています。
ベスポンサ群(164例) | 標準化学療法群(143例) | |
全副作用 | 144例(87.8%) | 130例(90.9%) |
主な副作用 | 好中球減少症63例(38.4%)、血小板減少症55例 (33.5%)、貧血33例(20.1%)等 |
血小板減少症71例(49.7%)、発熱性好中球減少症 65例(45.5%)、貧血60例(42.0%)等 |
グレード*3以上の 副作用 |
115例(70.1%) | 113例(79.0%) |
主なグレード3以上の 副作用 |
好中球減少症60例(36.6%)、血小板減少症40例 (24.4%)、白血球減少症29例(17.7%)等 |
血小板減少症70例(49.0%)、発熱性好中球減少症 64例(44.8%)、好中球減少症54例(37.8%)等 |
投与中止に至った 副作用 |
15例(9.1%) | 7例(4.9%) |
主な投与中止に至った 副作用 |
肺炎、血小板減少症、ガンマグルタミルトランスフェラーゼ(GGT)増加、高ビリルビン血症、静脈閉塞性肝疾患(VOD)/類洞閉塞症候群(SOS)† 各2例(1.2%)等 | 発熱性好中球減少症3例(2.1%)等 |
試験薬と関連がある 死亡とその内訳 |
9例(5.5%) ベスポンサ投与終了後のHSCT施行後に発現したVOD/SOS 5例(3.0%)、腸管虚血/敗血症性ショック、急性呼吸窮迫症候群、肺炎、ベスポンサ投与終了後におけるHSCT施行後の多臓器不全 各1例(0.6%) |
3例(2.1%) 頭蓋内出血、多臓器不全、肺感染/呼吸不全 各1例 (0.7%) |
----
本文のフォントサイズは「16」を設定
----
ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト
----
本文のフォントサイズは「16」を設定
----
ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト
----
本文のフォントサイズは「16」を設定
----
ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト
----
本文のフォントサイズは「16」を設定
----
ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキストダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト、ダミーテキスト
本コンテンツは、日本国内の医療・医薬関係者を対象に、日本国内で医療用医薬品を適正にご使用いただくため、日本国内の承認に基づき作成されています。日本の医療機関・医療提供施設等に所属し、医療行為に携っている方を対象としており、日本国外の医療関係者、一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
あなたは医療関係者ですか?