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有効性・安全性INO-VATE試験:国際共同第Ⅲ相試験(1022試験)試験概要
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講演会講演会動画すべての動画エキスパートにきく 再発・難治性ALLにおけるべスポンサの使用経験ショートムービー資材すべての資材CaseReport
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-当院での使用経験から考える-
再発・難治性ALLサルベージ療法での移植適応/非適応それぞれにおけるベスポンサの有用性
PDFダウンロードはこちら ▼安城更生病院におけるALL治療の特徴▼再発・難治性ALLに対する治療戦略▼【移植適応の症例】ベスポンサ投与により短期で移植につなげることができた難治例▼【移植非適応の症例】ベスポンサを外来投与で6サイクルまで治療継続し、寛解も維持している移植非適応例▼再発・難治性ALL治療におけるベスポンサの役割▼ベスポンサの臨床成績▼ベスポンサ国際共同第III相試験(1022試験) INO-VATE試験 試験概要・安全性 べスポンサの適応症は、再発又は難治性のCD22陽性の急性リンパ性白血病です。

紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。

「警告・禁忌を含む注意事項等情報」は電子化された添付文書をご参照ください。

サマリー

●再発・難治性ALLと診断した時点で芽球割合が高い状態の症例においても化学療法に比べて高い寛解率が示されているベスポンサは(図41)、再発・難治性ALL治療の中心的な役割を果たすことが期待される。

●移植非適応の再発・難治性ALLでは、治癒を目指すことは難しいため、当院ではQOLや患者希望を重視した治療を選択する。その上で、週1回の来院による外来治療が可能なベスポンサは有力な治療選択肢であると考える。

●再発・難治性ALL治療におけるベスポンサは、移植適応例においては再寛解導入における短期集中型のサイトリダクション療法として、移植非適応例においてはADLや患者希望を考慮した場合の病勢コントロール療法としての役割が期待される。

安城更生病院におけるALL治療の特徴

当院は愛知県の西三河地域をカバーする基幹病院である。西三河地域の人口は約160万人で、有名な自動車産業の集積地を含むことから、人口構成が若いことが大きな特徴である。この地域の血液疾患診療では、同種造血幹細胞移植の適応例の多くが当科に紹介され、高齢者などの移植適応外の患者は地元の病院で治療を受ける傾向にある。当科では年間10~15人のB細胞性ALL患者を新規に受け入れているが、このような地域の特性から、移植適応となる65歳未満の患者が8割を占める。
当科におけるPh陽性の初発ALLに対する治療方針は、まずTKIによる治療を行い、若年の場合は全例で移植を検討する。Ph陰性の初発ALLに対しては、L-アスパラギナーゼを併用した強力化学療法を行い、1サイクルで微小残存病変(MRD)陰性を達成した場合は引き続き強力化学療法による地固め療法および維持療法を行う。MRD陽性の場合は、化学療法1サイクル後の血液学的寛解の結果如何にかかわらず移植を検討する。
当科ではB細胞性ALLに対し、年間7~10件の移植を実施している。ドナーは同胞、骨髄バンク、臍帯血バンク、ハプロの順に探索する。移植の前処置は、若年の患者が多いことから、基本的にシクロホスファミド+放射線全身照射(TBI)を実施する。55歳以上の高齢患者に対しては、TBIの線量を減弱したり、ブスルファンベースのnon-TBIレジメンを選択したりするなど、年齢に合わせてより安全なレジメンを使用している。

再発・難治性ALLに対する治療戦略

移植適応年齢の場合、再移植を目指した再寛解導入療法としてベスポンサを選択することが多い。特に非移植後再発の場合は化学療法への感受性を不良とみなし、初回寛解持続期間によらずベスポンサを積極的に選択する。ベスポンサ治療により血液学的寛解が得られた後、ブリナツモマブ治療を1~2サイクル行うことで、MRD陰性を達成しつつ、移植の準備を進めるのが基本のシークエンスである。
しかし移植適応年齢であっても臓器障害を有していたり、移植片対宿主病(GVHD)を発症していたりしてADLが低下している患者は再移植が困難であるため、移植非適応として外来でのベスポンサの長期使用を検討するか、まだ例数はわずかであるが、名古屋大学でCAR-T療法を受けている患者も存在する。
移植適応でない高齢者の再発・難治例の場合は、やはり化学療法への感受性や耐用性が不良とみなし、ベスポンサを検討する。ベスポンサは外来での使用が検討でき、ADLや患者希望を考慮した疾患コントロールとして移植非適応の患者にも良い適応と考える。
以下に、当科で実際にベスポンサを使用した再発・難治性ALL症例を紹介する。

 移植適応の症例  ベスポンサ投与により短期で移植につなげることができた難治例患者背景と治療経過

1例目は20代の男性(図1)で、発熱を契機に近医および前医を受診し、当科紹介受診後の精査によりALLまたはリンパ腫が疑われた。遺伝子検査ではPh陰性、CD10、CD19およびCD22陽性、TdT陰性が確認された。
初回寛解導入療法として、リツキシマブ併用のhyper-CVADレジメンおよびhyper-CVAD/MAレジメンを交互に2回ずつ施行したが、骨髄に残存病変を認めた。サルベージ療法としてR-DeVIC療法を2サイクル施行したが、それでも残存病変を認めたため、ベスポンサの導入を決定した。

ベスポンサ投与後の経過

ベスポンサ治療の初回サイクルで、骨髄芽球割合が16%から3%にまで低下し、血液学的寛解を達成した。その後、ブリナツモマブにスイッチし2サイクル終了後、父親をドナーとして、移植後シクロホスファミドを用いたハプロ移植を実施した。
ベスポンサ投与時には一時的にASTおよびALT上昇(それぞれ最大62 IU/Lおよび104 IU/L)と、血小板数減少(最小6.4×104/μL)を認めたが、移植に影響することはなかった。
本症例はhyper-CVADレジメンでも寛解を得られず、若年であることからL-アスパラギナーゼ投与レジメンも検討されたが、治療開始前より脂肪肝が存在し、肝障害の懸念があったため、短期での寛解達成を期待してベスポンサが選択された。強力な併用化学療法でも寛解を得られなかった難治例においても、ベスポンサ投与1サイクルで寛解を達成し、移植につなげることができた好例である。

  図1   症例1  移植非適応の症例  ベスポンサを外来投与で6サイクルまで治療継続し、寛解も維持している移植非適応例患者背景と治療経過

2例目は80代女性のPh陰性ALL患者である(図2)。労作時呼吸困難を主訴に近医を受診したところ、汎血球減少を指摘され、前医血液内科へ紹介された。骨髄検査でALLと診断され、赤血球輸血を受けた3日後に当院へ紹介となった。心臓弁膜症、心肥大、糖尿病の既往があった。当院紹介時の骨髄芽球割合は94%であった。
高齢でADLが低下していたこともあり、70%用量のCHP(シクロホスファミド+ドキソルビシン+プレドニゾロン)レジメンによる入院治療で寛解導入を試みた。治療中に末梢血芽球の低下を認めたが、CHPレジメンの回復期の骨髄検査では、低形成の骨髄中に芽球が30~40%残存していたことから、本レジメンを繰り返しても寛解を得られる可能性は低いと考えられた。また、高度の不眠症から入院治療を辛く感じており、化学療法に対する感受性や忍容性、ADLや患者希望を考慮して、ベスポンサの使用を決定した。

ベスポンサ投与後の経過

入院治療でベスポンサ投与を開始したが、重大な副作用を認めず、ビリルビン値も上昇しなかったことから、初回サイクルの2回目の投与から外来に移行した。初回サイクル終了時に完全寛解を達成し、その後6サイクルまで治療を完遂した。有害事象としては軽度の食欲低下を認めた。
本症例は高齢の難治性ALLへのサルベージ療法として、外来治療が可能なベスポンサを選択した。早期に寛解を達成することができ、さらに、週1回の通院による点滴治療は患者本人およびご家族の負担が少なく、ADLや患者希望を考慮しつつ6サイクル投与を完遂することができた好例である。

  図2   症例2 再発・難治性ALL治療におけるベスポンサの役割

移植を目指す再発・難治性ALL治療において、移植後に良好な予後を得るためには、サルベージ療法により完全寛解を達成することが重要である3)。そうしたサルベージ療法におけるベスポンサの最大のメリットは、INO-VATE試験2)でも示されている寛解率である(図3)。再発・難治性ALLと診断した時点で芽球割合が高い状態の症例においても化学療法に比べて高い寛解率が示されているベスポンサは(図4)、再発・難治性ALL治療の中心的な役割を果たすことが期待される。

  図3  [国際共同第Ⅲ相試験(INO-VATE試験)][主要評価項目]   図4   ベースラインの骨髄芽球割合別CR+CRi率[国際共同第Ⅲ相試験(INO-VATE試験)]
[主要評価項目のサブグループ解析]〈ITT218集団〉

その際、ベスポンサに特徴的な副作用であるSOSへの対策として(表1)、移植を予定している患者におけるベスポンサのサイクル数の制限がある。サイクル数を制限する根拠として、INO-VATE試験で示されているように、ベスポンサによる寛解達成例の72.7%が初回サイクル、96.6%が第2サイクルまでに寛解を達成しており(図5)、当科でもベスポンサ使用例の多くが早期に寛解を達成している。このことから、当科においては、適切なSOS管理をもとに、使用サイクル数を有効性が得られる最小限とすることで、ベスポンサのメリットを最大限活用したいと考えている。
移植非適応の再発・難治性ALLでは、治癒を目指すことは難しいため、QOLや外来通院など患者希望に沿った治療選択が求められる。ベスポンサは週1回の外来通院が可能で、QOL維持を考慮しつつ寛解を目指すことができる(表24)、有力な治療選択肢と考える。
以上のとおり、再発・難治性ALL治療におけるベスポンサは、移植適応例においては再寛解導入における短期集中型のサイトリダクション療法として、移植非適応例においてはADLや患者希望を考慮した場合の病勢コントロール療法としての役割が期待される。

  表1   主な副作用発現率[国際共同第Ⅲ相試験(INO-VATE試験)](安全性解析集団)   図5  血液学的完全寛解(CR+CRi )達成までの投与サイクル数別の割合
(主要評価項目のサブグループ解析)
ベスポンサの臨床成績

日本人20名を含む再発または難治性のCD22陽性A L L 患者3 2 6名を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(INO-VATE試験)において、血液学的完全寛解(CR+C R i )率はベスポンサ群8 0 . 7 % 、標準化学療法群29.4%であり、ベスポンサ群の標準化学療法群に対する優越性が検証された(図3:片側p<0.0001[有意水準0.0125]、χ2検定)(試験概要・安全性は7~8頁参照)。
また、ベースラインの骨髄芽球割合が50%未満の集団、50%以上の集団に対しても、ベスポンサは77.9%と化学療法と比べて有意に高いCR+CRi率を示した(図4)。
OS期間の中央値(95%CI)は、ベスポンサ群で7.7ヵ月(6.0、9.2ヵ月)、標準化学療法群では6.7ヵ月(4.9、8.3ヵ月)であった。ハザード比(97.5%CI)(ベスポンサ群対標準化学療法群)は0.770(0.578、1.026)であったが、標準化学療法群に対するベスポンサ群の優越性は検証されなかった[図3:片側p=0.0203(有意水準0.0104)、層別log-rank検定]。

  表2   INO-VATE試験:EORTC QLQ-C30の機能スコア、EQ-5D Index、EQ-VASに基づく患者報告アウトカム(PRO)[副次評価項目]〈ITT集団〉 文献社内資料: 国際共同第Ⅲ相試験(B1931022試験)INO-VATE試験:ベースラインの骨髄芽球割合別寛解率.社内資料: 国際共同第Ⅲ相試験(B1931022試験)(承認時評価資料).Gökbuget N, et al.: Blood. 120(10): 2032-2041, 2012.Kantarjian HM, et al.: Cancer. 124(10): 2151-2160, 2018.

承認時に国際共同試験及び海外試験の臨床成績が臨床パッケージとして審査・評価されました。一部、承認内容と異なる用法及び用量を含んだ解析成績が含まれています。

臨床試験:国際共同第III相試験(1022試験)
試験概要:INO-VATE試験
試験薬の投与方法 標準化学療法群(試験担当医師が無作為割り付け前に選択)標準化学療法群では、一部、承認外の効能又は効果、用法及び用量が使用された症例が含まれています。FLAG:
シタラビン2g/m2/日(1~6日)+フルダラビン30mg/m2/日(2~6日)+遺伝⼦組換えヒト顆粒球コロニー形成刺激因⼦(G-CSF)製剤5μg/kg/日、又は各施設の標準治療を、1サイクル4週間とし、最大4サイクル静脈内投与

MIT/Ara-C:
ミトキサントロン12mg/m2/日(1~3日)+シタラビン200mg/m2/日(1~7日)を、1サイクル15~20日間とし、最大4サイクル静脈内投与

HiDAC:
シタラビン3g/m2(12時間ごとに1~3時間かけて最大12回まで)を1サイクルとし、最大2サイクル静脈内投与
日本国内において⼀部承認外の効能又は効果、用法及び用量が含まれるため、各薬剤の詳細は最新の電子添文をご参照ください。
なお、各薬剤の日本国内で承認された「効能又は効果」「用法及び用量」は以下のとおりです(2023年4月現在)。
シタラビン注射液[用法及び用量]シタラビン大量療法(急性リンパ性白血病)では、通常、成人には、他の抗腫瘍剤と併用し、シタラビンとして1回2g/m2を5%ブドウ糖液あるいは生理食塩液に混合して300~500mLとし、12時間毎に3時間かけて点滴で最大6日間連日静脈内投与する。
フルダラビンリン酸エステル点滴静注用[効能又は効果]貧血又は血小板減少症を伴う慢性リンパ性白血病、再発又は難治性の下記疾患(低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫)、下記疾患における同種造血幹細胞移植の前治療(急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫)、腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置。
遺伝子組換えヒト顆粒球コロニー形成刺激因子(G-CSF)製剤[効能又は効果]造血幹細胞の末梢血中への動員、造血幹細胞移植時の好中球数の増加促進、がん化学療法による好中球減少症、骨髄異形成症候群に伴う好中球減少症、再生不良性貧血に伴う好中球減少症、先天性・特発性好中球減少症、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症の治療に支障を来す好中球減少症、免疫抑制療法(腎移植)に伴う好中球減少症、再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対する抗悪性腫瘍剤との併用療法。
ミトキサントロン塩酸塩注射液[用法及び用量]急性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む)では、通常、成人にはミトキサントロンとして1日1回2~5mg/m2(本剤1~2.5mL/m2)を5日間連日、3~4週間隔で静脈内にゆっくり投与する。
CD22陽性白血病芽球20%以上(2012年1月~2014年2月)、形態学的評価により骨髄中の芽球が5%以上(2014年3月~)の骨髄病変を有する患者。中枢神経系白血病患者は除外した。層別因子:初回の寛解持続期間(DoR)(12ヵ月未満又は12ヵ月以上)、患者が本試験中に受けるサルベージ療法(1次又は2次サルベージ療法)、無作為割り付け時の患者の年齢(55歳未満又は55歳以上)無作為割り付け前に決定された。目的:
ベスポンサと試験担当医師が選択した標準化学療法の有効性及び安全性等を比較検討する。

対象:
再発又は難治性のCD22陽性急性リンパ性白血病(ALL)患者326例

試験デザイン:
無作為割り付け、非盲検、多施設共同、国際共同、第III相試験

方法:
ベスポンサ群と試験担当医師が選択した標準化学療法群(以下、標準化学療法群)の2群に無作為に割り付け、試験薬を投与し、 無作為割り付けから5年後あるいは最終患者の無作為割り付けから2年後のいずれか早い時点まで生存を追跡調査した。

試験薬の投与:
ベスポンサ群は、1日目に0.8mg/m2(体表面積あたり、以下同様)、8及び15日目に0.5mg/m2を1日1回、60(±15)分かけて点滴静脈内投与した。初回サイクルは原則21日間としたが、寛解が得られた場合又は毒性からの回復が必要な場合は28日間まで延長できることとした。寛解が得られた場合、第2サイクル以降の1日目の投与量は0.5mg/m2とした。造血幹細胞移植(HSCT)を予定している患者では、ベスポンサの効果が得られる最小限のサイクル数とし、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、第3サイクル終了までに投与を中止することとした。HSCTを予定していない患者では、6サイクルまで投与を繰り返すことができるが、第3サイクル終了までに効果が得られない場合は投与を中止することとした。
標準化学療法群では、無作為割り付け前に試験担当医師が3レジメンから1レジメンを選択した。患者が完全寛解(CR)又は血球数の回復を伴わない完全寛解(CRi)を達成した場合、試験担当医師の判断でHSCTを施行してもよいとした。
寛解の定義 下記のCR及びCRiを血液学的完全寛解と定義した。
  • CR(完全寛解):骨髄中の芽球5%未満、末梢血中の白血病芽球消失、髄外病変消失、末梢血球数の回復(血小板数100,000/μL以上かつ好中球絶対数1,000/μL以上)、のすべてを満たす。
     
  • CRi(血球数の回復を伴わない完全寛解):CRのうち、血小板数又は好中球絶対数の回復(血小板数100,000/μL以上又は好中球絶対数1,000/μL以上)を伴わない。
主要評価項目:
評価項目判定委員会(EAC)判定を用いた血液学的完全寛解(CR+CRi)率、全生存(OS)期間

副次評価項目:
試験担当医師判定を用いたCR+CRi率、CR/CRiを達成した患者における微小残存病変(MRD)陰性率と寛解持続期間(DoR)、無増悪生存(PFS)期間、造血幹細胞移植(HSCT)施行率、患者報告アウトカム(PRO)、有害事象
CR、CRi、DoR、 PFS期間は試験担当医師判定による(ただし、MRD陰性は中央検査機関が判定)。解析計画:
[有効性]CR+CRi率とDoRは、最初に無作為に割り付けられた各群109例からなるITT218集団で解析した。そのほかの項目は、ITT集団(計326例)で解析した。
ITT:intent-to-treat本試験の試験実施計画時には、主要評価項目であるCR+CRi率のみならず、重要な副次評価項目であるOS期間についても、症例数設計が実施された。
その後、米国食品医薬品局(FDA)との協議により、CR+CRi率の主要解析前にOS期間が主要評価項目となったため、OS期間の主要解析用に設計された症例数に基づきITT集団(計326例)を設定した。一方ITT218集団は、CR+CRi率の主要解析のために設計し最初に無作為割り付けをした218例で構成される集団とした。
  • カテゴリカル変数(CR、CRi、CR+CRi率、MRD陰性率、HSCT施行率)は、χ2検定又はFisherの正確確率検定(患者が5例未満の場合)を用いて群間を比較した。両群のCR+CRi率の信頼区間(CI)はF分布に基づいて算出した。CR+CRi率の群間差のCIは正規近似を用いて算出した。
     
  • イベント発生までの期間の評価項目(OS期間、PFS期間等)は、層別Cox比例ハザードモデル及び層別log-rank検定を用いて解析した。層別Cox比例ハザードモデルを用いてハザード比及びその両側97.5%CIを示した。中央値は群ごとにKaplan-Meier法を用いて推定し、一般化Brookmeyer-Crowley法に基づく両側95%CIとともに示した。
     
  • 主要評価項目のCR+CRi率(EAC判定)は、有意水準0.0125(片側)として標準化学療法群に対するベスポンサ群の優越性を検証した。
     
  • 主要評価項目のOS期間はITT集団を対象とし、層別log-rank検定を用いて有意水準0.0104(片側)として標準化学療法群に対するベスポンサ群の優越性を検証した。
     
  • MRD陰性率はITT集団のうちCR/CRiを達成した患者を対象とし、MRD陰性は、骨髄における異常細胞数が単核細胞104個中に1個未満になった場合と定義した(フローサイトメトリー法による中央検査機関の判定)。
     
  • DoRはITT218集団のうちCR/CRiを達成した患者を対象とした。
     
  • PFS期間はITT集団を対象とし、層別log-rank検定を用いて有意水準0.0125(片側)として群間で比較した。
     
  • PFS期間とMRD陰性率は、CR+CRi率(EAC判定)が事前に規定した有意水準0.0125を満たすとされた後に、全般的な第一種の過誤確率を調整するためにgatekeeping法を用いて有意水準0.0125(片側)としてPFS期間に次いでMRD陰性率を解析した。

    [安全性]安全性解析対象集団は、無作為割り付けし試験薬が少なくとも1回投与されたすべての患者と定義した。ベスポンサ群164例(日本人13例を含む)、標準化学療法群143例(日本人6例を含む)であった。
     
  • 初回サイクル1日目から最終投与後42日までに発現した有害事象、初回サイクル1日目以降に発現した試験薬と関連がある有害事象(副作用)(いずれもグレードa)別を含む)、初回サイクル1日目から最終投与後42日までに発現した重篤な有害事象、初回サイクル1日目以降の死亡について評価した。
     
  • INO-VATE試験における安全性解析対象集団のうち、ベスポンサ群のHSCT施行例77例に対し、VOD/SOSの発現とベースライン特性との関連性、HSCT施行後にVOD/SOSを発現したときのベースライン後の要因との関連性について、ロジスティック回帰分析モデルによる単変量解析、多変量解析を行った。多変量解析はすべての共変量に欠測値のない患者のみを対象とし、ステップワイズ法を用いた。副作用名はMedDRA ver18.1に準じた。データカットオフ日は2016年3月8日。
重症度のグレードはNCI-CTCAE version 3.0に準じる。
[その他]
  • HCT施行率はITT集団を対象とし、HCT施行率の差については95%CIを算出し、有意水準0.0125(片側)として群間で比較した。

  • PROの主要解析は、各PROに対し線形混合効果モデルを当てはめ、推定平均値は制限付き最尤推定法で求め、p値は記述的なものとした。
[サブグループ解析]事前に計画されたサブグループ解析として、初回の寛解持続期間(DoR)、サルベージ回数、無作為割り付け時の患者の年齢(55歳未満又は55歳以上)別CR+CRi率、CR+CRi達成までの投与サイクル数別の割合、日本人集団における有効性及び安全性、ベースラインの骨髄芽球割合別 CR+CRi 率について検討した。

[データカットオフ日]
  • 2014年10月2日:CR+CRi率(EAC判定)
     
  • 2016年3月8日:OS期間、MRD陰性率、DoR、PFS期間、HSCT施行率、PRO、有害事象
安全性
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  ベスポンサ群(164例) 標準化学療法群(143例)
全副作用 144例(87.8%) 130例(90.9%)
主な副作用 好中球減少症63例(38.4%)、血小板減少症55例
(33.5%)、貧血33例(20.1%)等
血小板減少症71例(49.7%)、発熱性好中球減少症
65例(45.5%)、貧血60例(42.0%)等
グレード3以上の
副作用
115例(70.1%) 113例(79.0%)
主なグレード3以上の
副作用
好中球減少症60例(36.6%)、血小板減少症40例
(24.4%)、白血球減少症29例(17.7%)等
血小板減少症70例(49.0%)、発熱性好中球減少症
64例(44.8%)、好中球減少症54例(37.8%)等
投与中止に至った
副作用
15例(9.1%) 7例(4.9%)
主な投与中止に至った
副作用
肺炎、血小板減少症、ガンマグルタミルトランスフェラーゼ(GGT)増加、高ビリルビン血症、静脈閉塞性肝疾患(VOD)/類洞閉塞症候群(SOS) 各2例(1.2%)等 発熱性好中球減少症3例(2.1%)等
試験薬と関連がある
死亡とその内訳
9例(5.5%)
ベスポンサ投与終了後のHSCT施行後に発現したVOD/SOS 5例(3.0%)、腸管虚血/敗血症性ショック、急性呼吸窮迫症候群、肺炎、ベスポンサ投与終了後におけるHSCT施行後の多臓器不全 各1例(0.6%)
3例(2.1%)
頭蓋内出血、多臓器不全、肺感染/呼吸不全 各1例
(0.7%)
重症度のグレードはNCI-CTCAE version 3.0に準じる。試験薬と関連がある、無作為割り付け後2年間に発現したすべてのVOD/SOS。
(データカットオフ日:2016年3月8日)
社内資料: 国際共同第Ⅲ相試験(B1931022試験)[L20171116016](承認時評価資料)
【用法及び用量】
通常、成人にはイノツズマブ オゾガマイシン(遺伝子組換え)として1日目は0.8mg/m2(体表面積)、8及び15日目は0.5mg/m2(体表面積)を1日1回、1時間以上かけて点滴静脈内投与した後、休薬する。1サイクル目は21~28日間、2サイクル目以降は28日間を1サイクルとし、投与を繰り返す。投与サイクル数は造血幹細胞移植の施行予定を考慮して決定する。なお、患者の状態により適宜減量する。
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サマリー

●再発・難治性ALLと診断した時点で芽球割合が高い状態の症例においても化学療法に比べて高い寛解率が示されているベスポンサは(図41)、再発・難治性ALL治療の中心的な役割を果たすことが期待される。

●移植非適応の再発・難治性ALLでは、治癒を目指すことは難しいため、当院ではQOLや患者希望を重視した治療を選択する。その上で、週1回の来院による外来治療が可能なベスポンサは有力な治療選択肢であると考える。

●再発・難治性ALL治療におけるベスポンサは、移植適応例においては再寛解導入における短期集中型のサイトリダクション療法として、移植非適応例においてはADLや患者希望を考慮した場合の病勢コントロール療法としての役割が期待される。

 移植適応の症例  ベスポンサ投与により短期で移植につなげることができた難治例h1 見出し フォントサイズ:36+Bold(Header)h2 見出し フォントサイズ:28 下線:Dividerパーツ、設定はMediumh3 見出し フォントサイズ:22h4 見出し フォントサイズ:16+bold

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2023年9月作成 BES39N009A
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