このサイトは、日本で医療行為にかかわる医療関係者を対象としています。
Menu
Close
■PfizerProリニューアルに伴いログイン方法・会員規約等に変更がございます。詳しくはこちらをご確認ください。
■ファイザー新型コロナウイルス関連のサイトはこちら:『ワクチン』医療従事者専用サイト:弊社コーポレートサイトからアクセスいただけます。
『治療薬』医療従事者専用サイト:covid19oralrx-hcp.jp
Menu
Close
バイオシミラーの開発では、その薬剤自体の、先行バイオ医薬品との類似性の高さを示すために、広範な品質特性解析を実施します。
トラスツズマブBS「ファイザー」は、原薬および製剤について、下表に示す評価項目により、先行バイオ医薬品との品質特性における同等性/同質性を評価しました。
実施された品質特性解析のうち、主要なデータをご紹介します。
物理化学的性質 | |||
糖鎖プロファイル | |||
生物活性 | |||
バイオシミラーの開発では、その薬剤自体の先行バイオ医薬品との類似性の高さを示すために、広範な品質特性解析を実施します。
ベバシズマブBS「ファイザー」は、下表に示す評価項目により、先行バイオ医薬品との品質特性における同等性/同質性を評価しました。
実施された品質特性解析のうち、主要なデータをご紹介します。
物理化学的性質 | ||
糖鎖プロファイル | ||
生物活性 | ||
Content | Content | Content | Content |
Content | Content | Content | Content |
Content | Content | Content | Content |
Content | Content | Content | Content |
Content | Content | Content | Content |
Content | Content | Content | Content |
物理化学的性質 | |||
糖鎖プロファイル | |||
生物活性 | |||
原理が異なる複数の試験方法を適用し、本剤のアミノ酸配列が先行バイオ医薬品(EU)#と同一であること、また一次構造および翻訳後修飾が先行バイオ医薬品(EU)#と類似していることが示されました。
● 一次構造および翻訳後修飾の解析に用いた方法および結果の概要
本剤と先行バイオ医薬品(EU)#のペプチドマップのプロファイル(ピークの溶出位置、ピーク形状および相対ピーク強度)は、一致しました。認められた差異はすべて、酵素消化のばらつきによるものでした。それぞれのピークについて認められた質量は、トラスツズマブから予想されるトリプシンペプチドと一致しました。
● 本剤および先行バイオ医薬品(EU)#のペプチドマップ
方法:LC/MS-ペプチドマッピング法で本剤と先行バイオ医薬品(EU)#の一次構造および翻訳後修飾の詳細な分析を行った。還元アルキル化した試料をトリプシンで消化し、得られたペプチドを逆相高速液体クロマトグラフィーとUV検出法を用いて波長214nmで分析した。ペプチドマップの主要なピークおよび少量のピークをオンラインエレクトロスプレーイオン化質量分析法にて同定した。
原理が異なる複数の試験方法を適用し、ジスルフィド結合の存在と架橋位置およびジスルフィド結合の状態について、本剤と先行バイオ医薬品(EU)#との類似性が示されました。
● ジスルフィド結合の解析に用いた方法および結果の概要
原理が異なる複数の方法で分析して得られた総合的な試験結果より、高次構造について本剤と先行バイオ医薬品(EU)#との類似性が示されました。
● 高次構造の解析に用いた方法および結果の概要
本剤および先行バイオ医薬品(EU)#で波長約217nmに負のピークが、約202.5nmに正のピークがみられ、試料の二次構造は、主にIgG1抗体にみられるβ-シート構造を有することが示されました。波長202~250nmの範囲でスペクトルがよく一致していたことから、二次構造について本剤および先行バイオ医薬品(EU)#との類似性が示されました。
● 本剤および先行バイオ医薬品(EU)#のFar-UV CDスペクトル
方法:CDスペクトルは、タンパク質構造の不斉性(3次元の物質が、その鏡像と重ね合わせることができない性質)に由来する左右円偏光の吸収の差を測定する。測定波長195~250nmのFar-UV CDスペクトルを用いて、主にポリペプチド中のアミド結合に由来するシグナルがみられる性質を利用し、タンパク質の二次構造を分析した。
本剤および先行バイオ医薬品(EU)#で認められた緩やかな正のバンドや負の交互のピークおよびトラフは、折り畳まれたタンパク質内の複数のアミノ酸残基やジスルフィド結合が組み合わさっている特徴を示しており、三次構造の指標となります。250~350nmの範囲の全波長においてスペクトルはよく一致していたことから、三次構造について本剤および先行バイオ医薬品(EU)#との類似性が示されました。
● 本剤および先行バイオ医薬品(EU)#のNear-UV CDスペクトル
方法:波長範囲250〜350nmのNear-UV CDスペクトルでは、主に2種のアミノ酸(トリプトファンおよびチロシン)とジスルフィド結合による光の吸収が認められる。吸収の強度が周囲のアミノ酸側鎖との相互作用によって変化する性質を利用して、Near-UV CDのシグナルにより、タンパク質の三次構造を分析した。
本剤および先行バイオ医薬品(EU)#において2つの顕著な熱転移温度(Tm1およびTm2)が認められました。また、DSC曲線は25~95°Cの温度範囲全域で互いによく一致し、高次構造について本剤および先行バイオ医薬品(EU)#との類似性が示されました。
● 本剤および先行バイオ医薬品(EU)#のDSC曲線(示差走査熱量測定法)
方法:示差走査熱量測定法(DSC)を用いて高次構造の熱安定性を解析した。温度を変動させたときのタンパク質溶液の熱容量(Cp)を測定し、折り畳み構造がほどける転移中点温度(Tm)および転移に要する熱量を基に、高次構造を評価した。
原理が異なる複数の方法で分析して得られた総合的な試験結果より、電荷分子種の種類および酸性分子種含量については本剤と先行バイオ医薬品(EU)#との類似性が示されましたが、塩基性分子種含量については差が認められました。塩基性分子種含量の差異は、重鎖のC末端にリシン残基を有する分子種が多いことによるものでした。この重鎖C末端の不均一性による塩基性分子種含量の差異はモノクローナル抗体でよくみられる特徴であり、電荷不均一性に現れます。C末端リシンを含む分子種は安全性および免疫原性に影響せず、標的抗原との結合および体内動態に影響を及ぼさないことが報告されています。
● 電荷不均一性の解析に用いた方法および結果の概要
原理が異なる複数の方法で分析して得られた総合的な試験結果より、純度について、本剤と先行バイオ医薬品(EU)#との類似性が示されました。
● 純度の解析に用いた方法および結果の概要
原理が異なる複数の方法で分析して得られた総合的な試験結果より、N-結合型糖鎖について本剤と先行バイオ医薬品(EU)#との類似性が示されました。
● N-結合型糖鎖の解析に用いた方法および結果の概要
本剤と先行バイオ医薬品(EU)#のN-結合型糖鎖プロファイルを評価した結果、構造の分布は一致しており、主要なN-結合型糖鎖の存在比は類似していました。
● 本剤および先行バイオ医薬品(EU)#の代表的なN-結合型糖鎖マップ
方法:酵素的な切断後に、蛍光標識されたN-結合型糖鎖を蛍光光度計(励起波長:330nm、蛍光波長:420nm)を用いた親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)で分析することによりN-結合型糖鎖のマッピングを行い、エレクトロスプレーイオン化四重極型飛行時間質量分析計を用いることで糖鎖構造を決定した。各々のピーク面積を自動積分法により測定し、面積百分率法によりN-結合型糖鎖の存在比を求めた。
本剤の総アフコシル化糖鎖含量および末端ガラクトシル化糖鎖含量は、分布が重なっていたことから、先行バイオ医薬品(EU)#との類似性が示されました。
● 本剤および先行バイオ医薬品(EU)#の各ロットの総アフコシル化糖鎖およびガラクトシル化糖鎖含量
方法:酵素的な切断後に、蛍光標識されたN-結合型糖鎖を親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)で分析した。
● Fab領域の生物活性の解析に用いた方法および結果の概要
本剤および先行バイオ医薬品(EU)#と標準物質を比較した濃度反応曲線は下図の通りであり、いずれも濃度依存的に細胞増殖を抑制することが示されました。
● 本剤および先行バイオ医薬品(EU)#の細胞増殖抑制活性(濃度反応曲線)
標準物質の細胞増殖抑制活性を測定し、標準物質の活性に対する各試料の相対活性(%)を比較した結果、相対活性の値の分布は下図の通りでした。
● 本剤および先行バイオ医薬品(EU)#の細胞増殖抑制活性(相対活性)
方法:HER2を過剰発現するヒト乳癌細胞であるSK-BR-3細胞を用い、本剤、先行バイオ医薬品(EU)#、標準物質をそれぞれ含む培養液で培養後、生物発光強度を測定した。
● 本剤および先行バイオ医薬品(EU)#のHER2に対する結合親和性(相対値)
本剤および先行バイオ医薬品(EU)#において、いずれも濃度依存的にSK-BR-3細胞表面上のHER2に結合することが示されました。
● 本剤および先行バイオ医薬品(EU)#のHER2に対する結合親和性(濃度反応曲線)
方法:HER2を過剰発現するヒト乳癌細胞であるSK-BR-3細胞を用い、フローサイトメトリー法により定性的に評価した。
本剤および先行バイオ医薬品(EU)#と標準物質を比較したADCC活性の濃度反応曲線から、いずれも濃度依存的なADCC活性が示されました。
方法:エフェクター細胞としてFcγRIIIaの遺伝子型が158V(158番目のアミノ酸がバリンのホモ接合型)である健康なドナーに由来するNK細胞、ターゲット細胞としてHER2を過剰発現するヒト乳癌細胞であるSK-BR-3細胞を用いて、ADCC活性を評価した。
標準物質に対する本剤および先行バイオ医薬品(EU)#のADCC活性のEC50値の相対値(% EC50値)を評価した結果、それぞれ92〜142%(n=27)、58〜133%(n=23)でした。
方法:エフェクター細胞としてFcγRIIIaの遺伝子型が158V(158番目のアミノ酸がバリンのホモ接合型)である健康なドナーに由来するNK細胞、ターゲット細胞としてHER2を過剰発現するヒト乳癌細胞であるSK-BR-3細胞を用いて、ADCC活性を評価した。
本剤および先行バイオ医薬品(EU)#と標準物質を比較したFcγRIIIaレポーター遺伝子活性の濃度反応曲線は下図の通りでした。
方法:ターゲット細胞としてHER2を過剰発現するヒト乳癌細胞であるSK-BR-3細胞、エフェクター細胞としてFcγRIIIa158V遺伝子および転写因子nuclear factor of activated T cells(NFAT)支配下ルシフェラーゼレポーター遺伝子を導入した、ヒトT細胞性白血病由来組換えJurkat細胞を用いた。HER2に結合したトラスツズマブがFcγRIIIaに結合することで誘導されるレポーター遺伝子の活性化を測定し、エフェクター細胞におけるFcγRIIIaを介在したシグナル伝達を評価した。
標準物質に対する本剤および先行バイオ医薬品(EU)#のFcγRIIIa活性のEC50値の相対値(% EC50値)をプロットした結果、それぞれの% EC50値および分布は下図の通りでした。
方法:ターゲット細胞としてHER2を過剰発現するヒト乳癌細胞であるSK-BR-3細胞、エフェクター細胞としてFcγRIIIa158V遺伝子および転写因子nuclear factor of activated T cells(NFAT)支配下ルシフェラーゼレポーター遺伝子を導入した、ヒトT細胞性白血病由来組換えJurkat細胞を用いた。HER2に結合したトラスツズマブがFcγRIIIaに結合することで誘導されるレポーター遺伝子の活性化を測定し、エフェクター細胞におけるFcγRIIIaを介在したシグナル伝達を評価した。
標準物質に対する本剤および先行バイオ医薬品(EU)#のFcγRIIIa158VおよびFcγRIIIa158F(158番目のアミノ酸がフェニルアラニンのホモ接合型)に対する結合親和性のKD値の相対値(% KD値)をプロットした結果は下図の通りでした。
方法:表面プラズモン共鳴(SPR)法により、FcγRIIIa158VおよびFcγRIIIa158Fに対する結合速度および結合親和性を定量的に評価した。結合速度定数(ka)および解離速度定数(kd)から、FcγRIIIa158VおよびFcγRIIIa158Fと試料との間の反応の解離定数(KD)を算出した。
Copyright (c) 2023 Pfizer Japan Inc. All rights reserved.
Copyright (c) 2023 Pfizer Japan Inc. All rights reserved.
本コンテンツは、日本国内の医療・医薬関係者を対象に、日本国内で医療用医薬品を適正にご使用いただくため、日本国内の承認に基づき作成されています。日本の医療機関・医療提供施設等に所属し、医療行為に携っている方を対象としており、日本国外の医療関係者、一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
あなたは医療関係者ですか?