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有効性・安全性有効性・安全性トランスサイレチン型心アミロイドーシスビンダケルの国際共同第III相臨床試験海外第Ⅰ相 相対的バイオアベイラビリティ試験:B3461056(海外データ)長期安全性試験(国際共同第Ⅲ相試験):B3461045試験長期継続試験(LTE)中間解析トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー10年試験における生存に関する中間解析(8.5年)(海外データ)心症状に対するエビデンス(国内を含む海外データ)QOLからみたビンダケルによる治療臨床試験成績 海外第Ⅱ/Ⅲ相試験:Fx-005試験(海外データ)臨床試験成績 海外第Ⅱ/Ⅲ相延長試験:Fx-006試験(海外データ)臨床試験成績 国内第Ⅲ相試験:B3461010試験臨床試験成績 海外第Ⅱ相試験:Fx1A-201試験(海外データ)講演会・動画・資材一覧講演会・動画・資材一覧講演会講演会動画すべての動画ATTR-CMラジオ資材すべての資材Pfizer Medical
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[LOGO TO BE UPDATED BY LOCAL MARKET.]
VYNDAQEL (tafamidis) 61 mg is indicated for the treatment of wild-type or hereditary transthyretin amyloidosis in adult patients with cardiomyopathy (ATTR-CM). VYNDAQEL (tafamidis meglumine) 20 mg is indicated for the treatment of transthyretin amyloidosis in adult patients with stage 1 symptomatic polyneuropathy (ATTR-PN) to delay peripheral neurologic impairment. [INDICATION TO BE UPDATED BY LOCAL MARKET.]

「禁忌を含む注意事項等情報」等は電子添文をご参照ください。

トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーの長期生存率

THAOS(タオス)レジストリデータの解析結果から見える
ATTR-CM早期診断・早期介入の重要性
用法・用量薬効・薬理臨床成績特殊な患者への投与安全性・相互作用その他

ビンダケル®は国際共同第Ⅲ相臨床試験:B3461028試験の成績を基に承認されました。以後の臨床試験には、ビンダケル®のトランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)に対する用法及び用量について、本邦における承認外の成績を含みます。

国際共同第Ⅲ相臨床試験(B3461028試験):
ATTR-ACT試験1)(国内を含む海外データ)

1)社内資料(承認時評価資料):トランスサイレチン型心アミロイドーシス患者を対象とした国際共同試験(2019年3月26日承認、CTD2.7.3.2)

試験概要

試験デザイン
 無作為化、二重盲検、プラセボ対照、多施設国際共同、3群、並行群間、検証試験

目的
TTR遺伝子野生型又は変異型を有するATTR-CM患者に対するビンダケル®の有効性、安全性及び忍容性を評価する。
対象
TTR遺伝子野生型又は変異型を有するATTR-CM患者441例
  • 心不全の既往歴があり、組織生検によりアミロイド沈着及びTTR前駆蛋白質が確認された患者
  • ベースライン前2週間以内に心血管事象による入院がなく、スクリーニング時にNT-proBNP濃度が600pg/mL以上及び6分間歩行テスト(6-minute walk test:6MWT)を完了し、歩行距離が100mを超える患者
  • 18~90歳の男女

 方法
ATTR-CM患者を2:1:2の割合で無作為に割り付け(ビンダケル®80mg群、ビンダケル®20mg群、プラセボ群)、ビンダケル®80mg、ビンダケル®20mgもしくはプラセボを1日1回最長30ヵ月間投与し、比較検討した。

1) 40mgに減量した可能性のある患者を含む。

評価項目
【主要評価項目】

  • 試験期間中の死因を問わない死亡及び心血管事象に関連する入院頻度を組み合わせた評価項目(検証項目)

【その他の副次評価項目】

  • 死因を問わない死亡

解析方法
【主要評価項目】
〔主解析(検証項目)〕

  • 死因を問わない死亡及び心血管事象に関連する入院頻度を階層的に評価した。
  • ビンダケル®80mg群及びビンダケル®20mg群の患者を1つの群に併合し、Finkelstein-Schoenfeld法を用いてビンダケル®併合群とプラセボ群を比較した(両側検定、有意水準0.05)。ITT集団を主要な有効性解析対象集団とした。

【その他の副次評価項目】
〔副次的解析〕

  • 死因を問わない死亡
    Kaplan-Meier法により各投与群の生存率を推定した。プラセボ群に対するビンダケル®併合群のハザード比(95%信頼区間[CI])は、Cox比例ハザードモデル(投与群、TTR遺伝子型及びベースライン時のNYHA心機能分類を因子とした)を用いて算出した(両側検定、有意水準0.05)。ITT集団を主要な有効性解析対象集団とした。
†ビンダケル80mg群とビンダケル20mg群の併合群。
*心臓移植及び人工心臓の埋め込みによる中止症例は死因を問わない死亡に含む。
主要評価項目(検証項目):死因を問わない死亡及び心血管事象に関連する入院頻度を組み合わせた評価項目(ITT集団)(国内を含む海外データ)

ビンダケル®併合群はプラセボ群と比較して、[死因を問わない死亡及び心血管事象に関連する入院頻度を組み合わせた評価項目]を有意に抑制し、優越性が検証されました(p=0.0006、Finkelstein-Schoenfeld法)。

両側検定、有意水準0.05

心血管事象に関連する入院頻度(1年あたり)は、(心血管事象による入院の発症数)/(試験期間[年])と定義した。死因を問わない死亡及び心血管事象に関連する入院頻度の群間差はFinkelstein-Schoenfeld法を用いて階層的に解析した。また、各被験者は同じ層内のすべての被験者とpairwise法により比較した。主解析は、ビンダケル®併合群とプラセボ群で死因を問わない死亡及び心血管事象に関連する入院頻度の差異を階層的に評価した。
本解析では、試験期間中の心血管事象に関連する入院のみとした。無作為化前の理由を問わない入院は除外した。

†ビンダケル80mg群とビンダケル20mg群の併合群。
*心臓移植及び人工心臓の埋め込みによる中止症例は死因を問わない死亡に含む。

その他の副次評価項目:死因を問わない死亡(ITT集団)(国内を含む海外データ)

ビンダケル®併合群はプラセボ群と比較して、死因を問わない死亡を有意に抑制し、30.2%の死亡リスク低下が認められました〔p=0.0259(名目上のp値)、Cox比例ハザードモデル〕。

※ハザード比はCox比例ハザードモデルを用いて解析し、投与群、TTR遺伝子型(野生型又は変異型)、ベースライン時のNYHA心機能分類(Ⅰ・Ⅱ、Ⅲ度)を因子とした。○は打ち切り例を示す。†ビンダケル80mg群とビンダケル20mg群の併合群。*心臓移植及び人工心臓の埋め込みによる中止症例は死因を問わない死亡に含む。治験薬との因果関係が否定されなかった有害事象の要約(国内を含む海外データ)

治験薬との因果関係が否定されなかった有害事象の発現率はビンダケル80mg群で44.9%(79/176例)、ビンダケル20mg群で38.6%(34/88例)、プラセボ群で50.8%(90/177例)でした 。
治験薬との因果関係が否定されなかった主な有害事象は、ビンダケル80mg群で下痢14例(8.0%)、悪心10例(5.7%)、尿路感染4例(2.3%)等、ビンダケル20mg群で尿路感染5例(5.7%)、下痢2例(2.3%)、悪心1例(1.1%)等、プラセボ群で下痢18例(10.2%)、悪心10例(5.6%)、尿路感染8例(4.5%)等でした 。
治験薬との因果関係が否定されなかった死亡は認められませんでした。
治験薬との因果関係が否定されなかった重篤な有害事象は、ビンダケル80mg群で3例(膵炎、尿路感染、肝機能検査値上昇 各1例)、ビンダケル20mg群で2例(胃炎、急性腎障害 各1例)、プラセボ群で4例(心室細動、うっ血性心不全・疾患進行、胆嚢腺癌、浮動性めまい・嗜眠・呼吸困難 各1例)でした。
治験薬との因果関係が否定されなかった投与中止に至った有害事象は、ビンダケル80mg群1例(血中クレアチニン増加)、プラセボ群で3例(心室細動、胆嚢腺癌、浮動性めまい・嗜眠・呼吸困難 各1例)でした 。

 *心臓移植及び人工心臓の埋め込みによる中止症例は死因を問わない死亡に含む。

ビンダケルの用法及び用量
6. 用法及び用量(抜粋)
〈トランスサイレチン型心アミロイドーシス〉
通常、成人にはタファミジスメグルミンとして1回80mgを1日1回経口投与する。忍容性がない場合は減量できる。

本剤は国際共同第Ⅲ相臨床試験B3461045試験の成績を基に承認されました。長期継続投与試験の一部であるB3461056試験においては、タファミジスメグルミンのトランスサイレチン型心アミロイドーシスに対する用法及び用量について、本邦における承認外の成績を含みます。

国際共同第Ⅲ相臨床試験の長期継続投与試験
(LTE) :中間解析2-4)(国内を含む海外データ)

2) 社内資料(承認時評価資料):トランスサイレチン型心アミロイドーシス患者を対象とした国際共同試験(2019年3月26日承認、CTD2.7.3.2)
3) Damy, T. et al.:Eur J Heart Fail 23(2):277, 2021 本試験はファイザー株式会社の資金提供により行われた。
ファイザー株式会社から助成金、コンサルタント料等を受領した者が含まれる。著者にファイザー株式会社の社員が5名含まれる。
4) Elliott, P. et al.:Circ Heart Fail 15(1):e008193, 2022 本試験はファイザー株式会社の支援を受けた。
ファイザー株式会社よりコンサルタント料を受領している者が含まれる。著者にファイザー株式会社の社員が4名含まれる。

試験概要

試験デザイン
無作為化、二重盲検、多施設国際共同、長期継続投与(LTE)試験

目的
30ヵ月の国際共同第Ⅲ相臨床試験(ATTR-ACT試験)及びLTE試験におけるビンダケル®80mg又は同等物の長期有効性を調べることを目的とした。
対象
30ヵ月のATTR-ACT試験でビンダケル®80mgもしくはプラセボを投与されたATTR-CM患者353例

 方法
本試験ではプロトコルの改訂に伴ってすべての患者をビンマック®61mgに移行した。ATTR-ACT試験及びLTE試験でビンダケル®の投与を継続した患者群(継続群)と、ATTR-ACT試験においてプラセボを投与された後にビンダケル​​​​​​​®​​​​​​​に切り替えた患者群(切替群)の死因を問わない死亡を比較した。

主要評価項目

死因を問わない死亡

解析方法
ATTR-ACT試験でビンダケル®20mgを投与した被験者は本解析には含まれない。死因を問わない死亡の群間差は治療、遺伝子型(ATTRwtまたはATTRv)及びベースライン時のNYHA心機能分類(Ⅰ・Ⅱ度、Ⅲ度)を用いたCox比例ハザードモデルによって評価された(有意水準0.05)。外挿されたプラセボ群は、ATTR-ACT試験でプラセボ治療を受けた患者のデータを基にガンマモデルを用いて推定した。

データカットオフ日

2020年3月20日

*心臓移植及び人工心臓の埋め込みによる中止症例は死因を問わない死亡に含む。
主要評価項目:死因を問わない死亡(国内を含む海外データ)

継続群は切替群と比較して、全死亡のリスクを41%有意に低下させました〔p<0.001(名目上のp値)、Cox比例ハザードモデル〕。

有意水準0.05
N/E:non estimable

本分析では継続群と切替群の比較を目的としているため、ATTR-ACT試験においてビンダケル®20mgを投与した患者群のデータについては示さない。
*心臓移植及び人工心臓の埋め込みによる中止症例は死因を問わない死亡に含む。

主要評価項目:死因を問わない死亡における時間生存曲線(国内を含む海外データ)

ATTR-CMの早期診断とビンダケル®による早期治療の意義、長期の治療効果が認められました(†継続群中央値58.5ヵ月)。

 ※本分析では継続群と切替群の比較を目的としているため、ATTR-ACT試験においてビンダケル®20mgを投与した患者群のデータについては示さない。 *心臓移植及び人工心臓の埋め込みによる中止症例は死因を問わない死亡に含む。長期継続投与(LTE)試験において発現した有害事象(国内を含む海外データ)

ビンダケル併合群のプラセボ群と比較した死因を問わない死亡及び心血管事象に関連する入院頻度を組み合わせた評価項目について、NYHA心機能分類Ⅰ・Ⅱ度の集団では有意差が認められましたが、Ⅲ度の集団では有意差は認められませんでした
†ビンダケル80mg群とビンダケル20mg群の併合群。 * 心臓移植および人工心臓の埋め込みによる中止症例は死因を問わない死亡に含む。 

有害事象は96.3%(158/164例)に認められ、主な有害事象は転倒31.1%(51/164例)、心不全19.5%(32/164例)、心房細動、胸水、急性腎障害 各18.9%(31/164例)等でした。なお、本試験における死亡例数と発現率、主な死因、重篤な有害事象の発現例数と発現率、主な事象名、投与中止に至った有害事象の発現例数と発現率、主な事象名は原著論文に記載がなく、原著論文で記載された安全性以外の集計は行われておりません。

 ※本分析では継続群と切替群の比較を目的としているため、ATTR-ACT試験においてビンダケル20mgを投与した患者群のデータについては示さない。

ビンダケルの用法及び用量、用法及び用量に関連する注意
6. 用法及び用量 (抜粋) 
〈トランスサイレチン型心アミロイドーシス〉

通常、成人にはタファミジスメグルミンとして1回80mgを1日1回経口投与する。忍容性がない場合は減量できる。
7. 用法及び用量に関連する注意 (抜粋)
7.4 本剤からタファミジス遊離酸61mgを含有する製剤に切り替える場合、タファミジスメグルミン80mgを投与している患者又はタファミジスメグルミン80mgの投与が必要な患者に限りタファミジス遊離酸61mgを含有する製剤1カプセルに切り替えることができる。

ビンマック®の用法及び用量、用法及び用量に関連する注意
6. 用法及び用量

通常、成人にはタファミジスとして1回61mgを1日1回経口投与する。
7. 用法及び用量に関連する注意 (抜粋)
7.3 タファミジスメグルミン20mgを含有する製剤から本剤に切り替える場合、タファミジスメグルミン80mgを投与している患者又はタファミジスメグルミン80mgの投与が必要な患者に限り本剤1カプセルに切り替えることができる。

本研究はATTR-CMの経過を確認することを目的としており、臨床試験の補完及び適正使用推進のため本研究結果を提示しています。一部承認外の用法及び用量が含まれる結果ですが、承認外使用を推奨するものではありません。

THAOS(タオス) ATTR-CM Survival解析(日本人を含む海外データ)5)

5)Garcia-Pavia P, et al:J Card Fail. S1071-9164(24):00222-7, 2024 本試験はファイザー株式会社の資金提供により行われた。
本論文の著者のうち3名は、ファイザー株式会社の社員である。著者にファイザー株式会社よりコンサルタント料、研究助成金、教育支援、助成金、個人報酬を受領している者が含まれる。

THAOSレジストリは世界規模で行われた
ATTRアミロイドーシス患者を対象とした観察研究です6)

6) Clinical Traials.gov (NCT00628745)(https://clinicaltrials.gov/study/NCT00628745)
(2024年10月閲覧) 

試験概要目的
タファミジス投与ATTR-CM患者とタファミジス未投与ATTR-CM患者の実臨床における全生存率を検討する。
対象
THAOSレジストリ登録時に心臓表現型を有するATTR-CM患者 1,441例
(タファミジス投与群※1:587例、タファミジス未投与群:854例)
タファミジス投与群には、タファミジスメグルミン80mg/遊離酸61mg投与455例、タファミジスメグルミン20mg投与52例、タファミジスメグルミン20mgからタファミジスメグルミン80mg/遊離酸61mgへの切り替え投与73例、その他用量投与7例が含まれる。

 方法
対象患者のTHAOSレジストリデータを用い、タファミジスの投与有無別に、全生存率を推定した。

評価項目
タファミジスの投与有無別にみた全生存率

解析方法

Kaplan-Meier曲線を用いて42ヵ月時までの生存率を示し、30ヵ月時と42ヵ月時の全生存率を推定し、両側95%CIを示した。フォローアップ最終日、最終投与日(タファミジス投与群)、試験中止日、他の臨床試験への参加があった場合は他の臨床試験への参加日を打ち切り日とした。TTR遺伝子型(変異型、野生型)、THAOSレジストリ登録時期(2019年前後)、投与量(タファミジスメグルミン80mg/遊離酸61mgのみ)により感度分析を行った。米国のタファミジス未投与群99例において、タファミジス投与の有無が不明であったため、投与状況不明の99例を除いた感度分析を行った。安全性は、タファミジス投与開始からフォローアップ終了まで前向きにデータを収集した。なお、フォローアップの期間は、タファミジス投与最終から28日以上とした。
注) タファミジス投与群には、ビンダケル®(一般名:タファミジスメグルミン)及びビンマック®(一般名:タファミジス遊離酸※2)のどちらの投与例も含まれる。
※2 ビンマック®の一般名はタファミジスであるが、ビンダケル®(一般名:タファミジスメグルミン)と区別するため、および群名と混同しないために遊離酸と記載した。
ATTR-CM患者1,441例の概略(国内を含む海外データ) タファミジス投与群には、タファミジスメグルミン80mg/遊離酸61mg投与455例、タファミジスメグルミン20mg投与52例、タファミジスメグルミン20mgからタファミジスメグルミン80mg/遊離酸61mgへの切り替え投与73例、その他用量投与7例が含まれる。患者背景(国内を含む海外データ) * フランスとポルトガルでは、人種のデータは収集されなかった。 
†追跡期間は同意日から最終追跡可能日に基づく。
‡いずれかの群で10例以上記録された遺伝子型 。
§ G6S(p.G26S)を含む。
‖‖臨床試験参加期間のデータは打ち切りとした。
¶ 1つ以上の診断方法に基づいて診断された可能性がある。
タファミジス投与群には、タファミジスメグルミン80mg/遊離酸61mg投与455例、タファミジスメグルミン20mg投与52例、タファミジスメグルミン20mgからタファミジスメグルミン80mg/遊離酸61mgへの切り替え投与73例、その他用量投与7例が含まれる。タファミジスの投与有無別にみた全生存率(国内を含む海外データ)

ビンダケル併合群のプラセボ群と比較した死因を問わない死亡及び心血管事象に関連する入院頻度を組み合わせた評価項目について、NYHA心機能分類Ⅰ・Ⅱ度の集団では有意差が認められましたが、Ⅲ度の集団では有意差は認められませんでした
†ビンダケル80mg群とビンダケル20mg群の併合群。 * 心臓移植および人工心臓の埋め込みによる中止症例は死因を問わない死亡に含む。 

本研究はATTR-CMの経過を確認することを目的としており、臨床試験の補完及び適正使用推進のため本研究結果を提示しています。一部承認外の用法及び用量が含まれる結果ですが、承認外使用を推奨するものではありません。

タファミジス投与群とタファミジス未投与群の全生存率

タファミジス投与群の生存率は、タファミジス未投与群よりも高い傾向がみられました(探索的な解析)。

タファミジス投与群には、タファミジスメグルミン80mg/遊離酸61mg投与455例、タファミジスメグルミン20mg投与52例、タファミジスメグルミン20mgからタファミジスメグルミン80mg/遊離酸61mgへの切り替え投与73例、その他用量投与7例が含まれる。タファミジスメグルミン80mg/遊離酸61mg投与例とタファミジス未投与群の全生存率タファミジスメグルミン80mg/遊離酸61mg投与例の生存率は、タファミジス未投与群よりも高い傾向がみられました(探索的な解析)。 有害事象(国内を含む海外データ)本解析の有害事象の発現率は、下表の通りでした。
試験期間中に、タファミジス投与群44例(7.5%)、タファミジス未投与群354例(41.5%)が死亡しました。
タファミジス投与群の主な有害事象の事象名、重篤な有害事象の事象名、死因、タファミジス未投与群の有害事象の発現率・事象名、死因は本論文中に記載されていませんでした。
また、ATTR-ACT試験で確認された副作用以外の新たな副作用は確認されませんでした。
安全性情報については、電子添文をご参照ください。
投与を一時的または永続的に中止または延期したが、試験は継続とした。タファミジス20mgを投与後、タファミジスメグルミン80mg/遊離酸61mg以外の用量を投与された患者THAOS ATTR-CM Survival解析におけるリミテーション
  • THAOSレジストリは観察研究であり、全ての症例のデータ(過去の治療歴・治療の詳細、疾患の重篤度等)が完全に把握できていない。
  • THAOS ATTR-CM Survival解析に用いたデータの大半は米国の施設から登録された患者のデータである。
  • 観察研究であるため、バイアスがかかっている可能性がある。
    (患者選択、診断基準、時間的バイアス など)
  • タファミジス投与群・タファミジス未投与群のフォローアップ期間(中央値)は2年であり、2年以降の生存率データの信頼性が一部制限される。
  • ATTRvの症例数が少ないため、遺伝子型サブグループにおける生存率の確固たる結論を出すことはできない。
  • シンチグラフィ撮像時のSPECT利用に関するデータがないため、誤診の可能性もある。
  • 承認用量外の患者が一部含まれている。
  • 95%CIは算出されているが、有意差を確認する適切な群間比較は行われていないため、タファミジス投与群とタファミジス未投与群での有意差については言及できない。
本研究の結果を日本の臨床現場に外挿する際のリミテーション
  • 本解析に用いられたデータは主に米国で登録された患者のデータであるため、日本の実臨床に用いる場合は注意が必要です。
  • 薬価・医療保険制度の違いにより、各国で診療状況、薬剤投与状況は異なると考えられます。
  • 日本にはタファミジス投与のための患者要件があり、心不全の前治療や生検が必須であることから、THAOSレジストリのタファミジス投与群の患者背景が異なると考えられます。
日本におけるタファミジス投与のための患者要件

〔ATTRwtの場合〕

  • 心不全による入院歴又は利尿薬の投与を含む治療を必要とする心不全症状を有すること
  • 心エコーによる拡張末期の心室中隔厚が12mmを超えること
  • 組織生検によるアミロイド沈着が認められること
  • 免疫組織染色によりTTR前駆タンパク質が同定されること

〔ATTRvの場合〕

  • 心筋症症状及び心筋症と関連するTTR遺伝子変異を有すること
  • 心不全による入院歴又は利尿薬の投与を含む治療を必要とする心不全症状を有すること
  • 心エコーによる拡張末期の心室中隔厚が12mmを超えること
  • 組織生検によるアミロイド沈着が認められること

平成31年3月26日付 「医薬品医療機器等法上の効能・効果等の変更に伴う留意事項の一部改正等について」(保医発0326第1号)

THAOS ATTR-CM Survival解析のまとめ(国内を含む海外データ)

本解析は、世界規模のTHAOSレジストリのデータのうち、ATTR-CM患者1,441例のデータを用いてタファミジス投与について調査しました。

ATTR-CMの早期診断・治療の重要性が示されたATTR-ACT試験・LTE試験を支持する結果が得られました。

タファミジス投与群は未投与群と比べて生存率が高い傾向が見られました。

タファミジス投与30ヵ月時の生存率は、ATTR-ACT試験では70.5%、本解析では84.4%でした。

本研究の有害事象の発現率は、タファミジス投与群27.4%(161例/587例)でした。
ATTR-ACT試験の治験薬との因果関係が否定されなかった有害事象の発現率は、ビンダケル®80mg群44.9%、ビンダケル®20mg群38.6%でした。   
ATTR-ACT試験で確認された副作用以外の新たな副作用は確認されませんでした。

注) ATTR-ACT試験およびTHAOS ATTR-CM Survival解析は、承認外用量の結果を含みます。

ビンダケル®の用法及び用量、用法及び用量に関連する注意
6. 用法及び用量 (抜粋)
〈トランスサイレチン型心アミロイドーシス〉

通常、成人にはタファミジスメグルミンとして1回80mgを1日1回経口投与する。忍容性がない場合は減量できる。
7. 用法及び用量に関連する注意 (抜粋)
7.4 本剤からタファミジス遊離酸61mgを含有する製剤に切り替える場合、タファミジスメグルミン80mgを投与している患者又はタファミジスメグルミン80mgの投与が必要な患者に限りタファミジス遊離酸61mgを含有する製剤1カプセルに切り替えることができる。

ビンマック®の用法及び用量、用法及び用量に関連する注意
6. 用法及び用量
通常、成人にはタファミジスとして1回61mgを1日1回経口投与する。
7.用法及び用量に関連する注意 (抜粋)
7.3 タファミジスメグルミン20mgを含有する製剤から本剤に切り替える場合、タファミジスメグルミン80mgを投与している患者又はタファミジスメグルミン80mgの投与が必要な患者に限り本剤1カプセルに切り替えることができる。

2024年11月作成 VYN39O004A
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