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「接種不適当者を含む注意事項等情報」等は最新の電子添文をご参照ください。
社内資料:国際共同第Ⅲ相試験(C3671013試験)
社内資料:人口統計学的特性およびその他の特性(安全性集団)(2024年承認時評価資料)
社内資料:カテゴリー別有害事象の概要(2024年承認時評価資料)
審査報告書(2024年03月26日)7.3.1, 承認時評価資料
審査報告書(2024年03月26日)7.R.1.1, 承認時評価資料
Walsh EE et al.: N Engl J Med 388(16): 1465, 2023(本試験はファイザー社の資金により実施された)
電子添文2025年9月改訂(第3版)
[目的]
60歳以上の成人における、アブリスボ(以下、本剤)接種による安全性、免疫原性※及びRSウイルス(RSV)を原因とする下気道疾患(LRTI-RSV)の予防に対する有効性を評価する。
※ 本試験での60歳以上の成人における免疫原性の評価については電子添文では言及されているが、試験の目的としては探索的なため、記載していない。
[デザイン]
第Ⅲ相、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験(中間解析[主要な解析結果]:データカットオフ日 2022年7月14日)
[対象]
健康又は安定した慢性疾患を有する60歳以上の成人34,383例(無作為割り付け時)
[方法]
治験参加者を本剤群(120㎍*1)又はプラセボ群に1:1の比で無作為割り付け後、治験薬を筋肉内に単回接種し、15日目(治験薬接種日を1日目とする)から最初のRSV流行期の間及び2回目のRSV流行期の間※、急性呼吸器疾患(ARI)症状についてサーベイランスを行った。治験薬接種後1ヵ月時まで有害事象を収集し、治験参加期間を通じて新たに診断された慢性疾患、及び重篤な有害事象を収集した。さらに、採血又は鼻腔スワブの採取後48時間以内に発現した治験手順と関連する有害事象を収集した。
また、米国及び日本の一部の治験実施医療機関からの治験参加者7,169例(本剤群:3,630例、プラセボ群:3,539例)において治験薬接種後7日間、事前に規定した注射部位反応及び全身性の事象を電子日誌に収集し評価した。
※ 本試験の有効性中間解析データはデータカットオフ日(2022年7月14日)時点で、最初のRSV流行期の期間に同定された有効性評価項目の初発例から得られたものである。
用法及び用量(抜粋)
〈60歳以上の者におけるRSウイルスによる感染症の予防〉 抗原製剤を専用溶解用液全量で溶解後、1回0.5mLを筋肉内に接種する。
[評価項目]
主要評価項目
副次評価項目※2
安全性
※1 検証的解析項目
※2 副次評価項目は1回目の流行期のみ記載した。
※3 sLRTI-RSV初発例は、中間解析のデータカットオフ日までに必要最低例数に満たなかったため、この評価項目の有効性中間解析は実施せず、最初のRSV流行期終了時に解析予定とした。
[症例定義]
2つ以上又は3つ以上の症状を有するARI-RSV、LRTI-RSV、sLRTI-RSVを以下のように定義した。
[解析計画]
本試験では、主要評価項目である治験薬接種後最初のRSV流行期における2つ以上の症状を有するLRTI-RSVの初発例に対する本剤の真のワクチン有効性を70%と仮定し、有意水準両側5%のもとで90%以上の検出力をもって、ワクチン有効性の両側95%CIの下限が20%を超えることを検証するために必要な、2つ以上の症状を有するLRTI-RSVの初発例は59例と算出された。そのため本試験では、主要評価項目である治験薬接種後最初のRSV流行期における2つ以上の症状を有するLRTI-RSVの初発例59例の集積を目標とし、2つ以上の症状を有するLRTI-RSVの初発例が29例以上になった時点で中間解析を実施可能とした。中間解析の時点でもう一つの主要評価項目である3つ以上の症状を有するLRTI-RSVの初発例が15例以上認められた場合には、当該評価項目を有効性中間解析に含めることとされた。また、北半球及び南半球の全ての治験実施医療機関の最初のRSV流行期終了時及び2回目のRSV流行期終了時に解析を行うこととした。
有効性は評価可能有効性集団*5を対象に解析することとした。主要評価項目の成功基準は、2つ以上の症状を有するLRTI-RSVに対するワクチン有効性のPocock調整CI(中間解析を実施した場合)又は両側95%CI(中間解析を実施しなかった場合)の下限が20%を上回った場合とした。ワクチン有効性は、プラセボ群に対する本剤群の相対リスク減少率と定義し、1−(P/[1−P])(Pは本剤群の感染者数を総感染者数で除した値)、CIは二項分布に基づく条件付き正確検定を用いて算出することとした。ARI-RSVに対するワクチン有効性は記述的に評価することとした。また、主要評価項目のサブグループ解析を、接種時の年齢層(60-69歳、70-79歳、80歳以上)、性別(男性、女性)、人種(白人、黒人又はアフリカ系アメリカ人、アジア人)、民族(ヒスパニック又はラテン系、非ヒスパニック又は非ラテン系)、リスク状態(事前に規定した重要な病歴)別(病歴あり、心肺リスクあり、病歴なし)、国(米国、カナダ、オランダ、南アフリカ、アルゼンチン、日本)別に実施することとした。
安全性は安全性集団*6を対象に、有害事象の発現例数及び割合を要約することとした。また、治験薬接種後7日間の注射部位反応及び全身性の事象は、電子日誌サブセット安全性集団*7の電子日誌データをもとに発現例数及び割合を要約した。
RENOIR:RSV vaccine efficacy study in older adults immunized against RSV disease
LRTI:lower respiratory tract illness(下気道疾患)
ARI:acute respiratory illness(急性呼吸器疾患)
*1 本剤はRSV融合前Fタンパク質抗原120μg/0.5mLの接種が確保できるよう製剤が設計されており、試験においてはバイアル製剤を専用溶解用液で溶解後、全量を接種することとされた。
*2 治験薬接種日を1日目として15日目から最初のRSV流行期終了まで
*3 治験参加国/地域の疫学データに基づき、最初のRSV流行期終了が判断された。
*4 注射部位反応として注射部位疼痛、発赤、腫脹、全身性の事象として発熱、悪心、嘔吐、下痢、頭痛、疲労、筋肉痛、関節痛が事前に規定されていた。
*5 本治験に適格であり、無作為割り付けされた治験薬の接種を受け、確定したARI又はLRTI症例の症状発現日前に重大なプロトコール違反がなく、接種後15日までのフォローアップ期間のある治験参加者
*6 本剤又はプラセボを接種した治験参加者
*7 安全性集団のうち、米国及び日本の一部の治験実施医療機関からの治験参加者7,169例(本剤群:3,630例、プラセボ群:3,539例)
※ 重複登録のため治験薬の接種を複数回受けた治験参加者のうち、本剤を1回以上接種した場合は本剤群、その他の治験参加者はプラセボ群に割り付けた。
*1 これらの値はパーセント値計算の分母として使用された。
*2 重複登録のため治験薬の接種を複数回受けた治験参加者では、初登録時の治験参加者IDに基づき解析した。
*3 重複登録により治験薬の接種を複数回受けた治験参加者では、当該治験参加者に割り当てられた複数の治験参加者IDに対して報告された病歴をすべて含めた。
*4 COPD及びその他の肺疾患を含む。
*5 CHF及びその他の心疾患を含む。
*6 呼吸数92(回/分)は臨床的に重大ではなく、原資料に対して正しい数値でないことが治験責任医師により確認された。
社内資料:人口統計学的特性およびその他の特性(安全性集団)(2024年承認時評価資料)
用法及び用量(抜粋)
〈60歳以上の者におけるRSウイルスによる感染症の予防〉 抗原製剤を専用溶解用液全量で溶解後、1回0.5mLを筋肉内に接種する。
Walsh EE et al.: N Engl J Med 388(16): 1465, 2023
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Walsh EE et al.: N Engl J Med 388(16): 1465, 2023
データカットオフ日:2022年7月14日
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