• 症状には、疲労感・倦怠感、息切れ、思考力や記憶への影響などがあり、日常生活や仕事・学業などに支障が出てくることもある^1）。
• COVID-19の急性期から回復した後に新たに出現する症状と、急性期から持続する症状がある^1）。

1）新型コロナウイルス感染症（COVID-19）診療の手引き 別冊 罹患後症状のマネジメント・第3.0版、p9. 
2）WHOホームページ. Post COVID-19 condition. 
https://www.who.int/teams/health-care-readiness/post-covid-19-condition（2024年6月2日閲覧）

• COVID-19と診断され入院歴のある患者1,066例を対象とした追跡調査では、診断12ヵ月後でも罹患者全体の約30％で後遺症が1つ以上認められたが、いずれの症状についても経時的に有症状者の頻度が低下する傾向にあった^1）。
• 12ヵ月後に5％以上残存していた症状として、疲労感・倦怠感、呼吸困難、筋力低下、集中力低下などがあった^2）。

国内の追跡調査における代表的な後遺症の経時的変化^1）

対象：
2020年1月～2021年2月にCOVID-19 PCRもしくは抗原検査陽性で入院し、退院した18歳以上の患者1,066例（男性：679例、女性：387例／入院中の重症度評価が可能であった985例、無症状：39例、軽症：208例、中等症Ⅰ：412例、中等症Ⅱ：226例、重症：100例）
方法：
関東を中心とした北海道、九州を含む全国27施設において、関連する診療科の専門家の意見を統合した症状に対する問診項目を網羅的に作成し、研究対象から自覚症状について回答を得た。

1）厚生労働科学特別研究事業.新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の長期合併症の実態把握と病態生理解明に向けた基盤研究.令和3年度
総括研究年度終了報告書. 研究代表者 福永興壱. 令和4（2022）年4月
2）厚生労働省．第86回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード（令和4年6月1日）資料5.
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00348.html（2024年6月21日閲覧）