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FAQ

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用法・用量Loading 安全性Loading
用法・用量Q1    インライタを飲み忘れた場合は、どうしたらよいですか。A1飲み忘れた場合は、次の予定服用時刻の3時間前までに服用するか、そのまま服用せず、次の服用を行ってください1,2,3)※国内第Ⅱ相試験(A4061035試験)、国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)では、このような対応をしていました
(インライタを飲み忘れた場合の参考にしてください)
1)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P53
2)社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3)社内資料 国内第Ⅱ相試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
Q2    インライタの増量、減量について教えてください。A2通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与します。なお、患者さんの状態により適宜増減しますが、1回10mg1日2回まで増量できます1,2)増量及び減量における用量レベル1) 忍容性が良好な患者における増量方法1)1回5mg1日2回、2週間連続投与し、本剤に忍容性が認められる場合には、1回7mg1日2回投与に増量することができます。連続2週間投与して本剤に忍容性が認められる場合には、さらに最大1回10mg1日2回に増量することができます1)【増量に関する注意事項】本剤を増量した場合、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分に注意してください。忍容性が良好な患者における増量方法  参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における増量基準
Rini, B.I. et al.: Lancet. 378(9807): 1931, 2011
[COI]本試験は、ファイザー社のスポンサーシップのもと実施されました。
副作用が発現した患者における減量方法1,3,4)副作用がみられた場合は、必要に応じてインライタの減量、休薬又は投与を中止してください。減量が必要な場合は、1回3mg1日2回投与、又は1回2mg1日2回投与に減量することができます。副作用が発現した患者における減量方法 【減量に関する注意事項】3)副作用の重症度評価(グレード)は、National Cancer Institute Common Terminology Criteria for Adverse Events(NCI-CTCAE)のグレード分類に準じて設定しています。
参考として以下に臨床試験時の用量調節基準を示します。
 参考1  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準3)
1)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):3.5
2)インライタ電子添文2024年2月改定(第2版):6、7.2
3)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):3.6
4)インライタ電子添文2024年2月改定(第2版):7.3
安全性●特殊な患者への投与Q1    腎機能障害患者には、どのように投与すればよいですか?A1インライタ投与時に尿中にアキシチニブの未変化体は検出されませんでした。
また、健康成人及び癌患者(590例)を対象に母集団薬物動態解析を実施したところ、腎機能の程度とインライタの全身クリアランスの関係は以下のとおりでした2)
腎機能をベースライン時のクレアチニンクリアランス(CLcr)に基づいて90mL/min以上(正常腎機能;381例)、60-89mL/min(軽度腎機能低下;139例)、30-59mL/min(中等度腎機能低下;64例)、15-29mL/min(重度腎機能低下;5例)、15mL/min未満(末期腎疾患(ESRD);1例)に分類したとき、アキシチニブの全身クリアランスの中央値はそれぞれ14.0、10.7、12.3、7.81及び12.6L/hrであり、腎機能障害が重度になっても全身クリアランスは大きくは低下しないと考えられました(下図参照)。以上のことから、腎機能障害によるインライタの開始用量の調節は必要ないと考えられます。
ただし、腎細胞癌患者を対象としたインライタの臨床試験では、血清クレアチニン値が正常値上限の1.5倍を超える患者又はクレアチニンクリアランスが60mL/min未満の患者を除外していましたので、ご留意ください。
なお、腎機能障害を有する患者において、インライタ投与後に副作用が発現した場合は、「副作用による用法及び用量の変更について」をご参照の上、適切な用量調節をお願いいたします。
また、腎機能低下患者(軽度及び中等度腎機能低下患者)では正常腎機能患者に比べて、高血圧、食欲減退、発声障害、手掌・足底発赤知覚不全症候群、口内炎等の発現率が高いことが報告されています3)正常腎機能患者と比べて腎機能低下患者で発現率が高い主な有害事象
(腎機能低下の程度別、本剤との因果関係を問わない):国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)3)
副作用による用法及び用量の変更について副作用が発現した患者における減量方法4,5,6)副作用がみられた場合は、必要に応じてインライタの減量、休薬又は投与を中止してください。減量が必要な場合は、1回3mg1日2回投与、又は1回2mg1日2回投与に減量することができます。副作用が発現した患者における減量方法 【減量に関する注意事項】副作用の重症度評価(グレード)は、National Cancer Institute Common Terminology Criteria for Adverse Events(NCI-CTCAE)のグレード分類に準じて設定しています。
参考として以下に臨床試験時の用量調節基準を示します。
重大な副作用(高血圧・高血圧クリーゼ、動脈解離、動脈血栓塞栓症、静脈血栓塞栓症、出血、消化管穿孔・瘻孔形成、甲状腺機能障害、創傷治癒遅延、可逆性後白質脳症症候群、肝機能障害、心不全、間質性肺疾患)に対する用量の調節方法については、減量、休薬又は投与を中止するなど、特に注意が必要です。下記をご参照ください。
  • インライタ電子添文 「8. 重要な基本的注意」及び「11. 副作用 11.1 重大な副作用」
  • インライタ適正使用ガイド 「2.1 重大な副作用とその対策」
 参考1  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準5)
1)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P55
2)社内資料 腎機能低下患者母集団解析
3)社内資料 国内第Ⅱ相試験(腎細胞)(承認資料)
4)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):3.5
5)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):3.6
6)インライタ電子添文2024年2月改定(第2版):7.3
Q2    肝機能障害患者には、どのように投与すればよいですか?A2臨床試験(5mg単回投与)において、軽度の肝機能障害(Child-Pugh分類A)を有する被験者におけるインライタのCmax及びAUCは下記表の通りであり2)、軽度の肝機能障害を有する患者では、インライタの開始用量の調節は不要です。
一方、中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類B)を有する被験者では、Cmax及びAUCが健康成人のそれぞれ1.28倍および1.95倍高かったことから、減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意してください。(インライタ電子添文「9.3 肝機能障害患者」の項参照)3)
なお、重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)を有する患者におけるインライタの投与経験はありません。
肝機能障害を有する患者において、インライタ投与後に副作用が発現した場合は、副作用による用法及び用量の変更についてをご参照の上、適切な用量調節をお願いいたします。
正常な肝機能の被験者と軽度又は中等度の肝機能障害を有する被験者における血漿中アキシチニブ薬物動態パラメータ(A4061036試験)2)  参考  Child-Pugh分類4)
副作用による用法及び用量の変更について副作用が発現した患者における減量方法5,6,7,8)副作用がみられた場合は、必要に応じてインライタの減量、休薬又は投与を中止してください。減量が必要な場合は、1回3mg1日2回投与、又は1回2mg1日2回投与に減量することができます。副作用が発現した患者における減量方法 【減量に関する注意事項】5)副作用の重症度評価(グレード)は、National Cancer Institute Common Terminology Criteria for Adverse Events(NCI-CTCAE)のグレード分類に準じて設定しています。
参考として以下に臨床試験時の用量調節基準を示します。
重大な副作用(高血圧・高血圧クリーゼ、動脈解離、動脈血栓塞栓症、静脈血栓塞栓症、出血、消化管穿孔・瘻孔形成、甲状腺機能障害、創傷治癒遅延、可逆性後白質脳症症候群、肝機能障害、心不全、間質性肺疾患)に対する用量の調節方法については、減量、休薬又は投与を中止するなど、特に注意が必要です。下記をご参照ください。
  • インライタ電子添文 「8. 重要な基本的注意」及び「11. 副作用 11.1 重大な副作用」
  • インライタ適正使用ガイド 「2.1 重大な副作用とその対策」
 参考1  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準6)
1)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P54
2)社内資料 肝機能低下患者母集団解析
3)インライタ電子添文2024年2月改定(第2版):9.3
4)Pugh, R.N. et al.: Br J Surg 60(8): 646, 1973
5)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):3.5
6)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):3.6
7)インライタ電子添文2024年2月改定(第2版):7
8)インライタ電子添文2024年2月改定(第2版):6
●副作用A4061022、A4061044試験は、本邦承認用法用量又は適応疾患とは異なる内容で使用された症例が含まれます。承認時にはこれらを含む臨床試験が評価されたため、掲載しました。重大な副作用Q1    高血圧、高血圧クリーゼの発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A1高血圧、高血圧クリーゼ
  • 血圧を十分にコントロールした上で投与を開始し、投与期間中は定期的に血圧を測定してください。
  • 患者に対して、可能な限り、自宅の家庭用血圧測定器等によって各自で血圧を測定することが望ましいことを伝え、測定結果に応じて患者の生活指導や治療を行ってください。
  • 日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」をご参照ください8)
【発現状況】1)高血圧、高血圧クリーゼ等の重大な副作用発現状況は下表のとおりです。
日本人患者は、国内臨床試験(A4061022試験、A4061035試験、A4061044試験)と国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)の日本人患者を合わせた107例を対象としています。日本人患者107例には、国内において承認された効能又は効果以外の症例、用法及び用量以外で投与された症例も含まれます。
副作用の重症度評価(グレード)は、Common Terminology Criteria for Adverse Events(CTCAE)のグレード分類Ver3.0に準じて設定しています。
〈単剤投与〉 〈PD-1/PD-L1阻害剤との併用投与〉
  • 国際共同第Ⅲ相試験(B9991003試験)3)では、アキシチニブとアベルマブの併用投与を受けた434例(日本人33例を含む)中208例(47.9%)に高血圧が認められました。
  • 国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-426試験)4)では、アキシチニブとペムブロリズマブの併用投与を受けた429例(日本人44例を含む)中179例(41.7%)に高血圧が認められました。
【発現時期】5)腎細胞癌患者に対して24時間血圧計を用いてモニタリングしたところ、血圧の上昇がみられました。
腎細胞癌患者を対象とした4試験※1において、来院時の血圧測定値に基づく高血圧発現(収縮期血圧>150mmHg又は拡張期血圧>100mmHg)までの日数の中央値は投与開始後29日でした6)
国際共同第Ⅲ相試験(A4061032試験:AXIS)、国内第Ⅱ相試験(A4061035試験)、海外第Ⅱ相試験(A4061012試験、A4061023試験)
  • 日本人患者107例(国内臨床試験及び日本人を含む国際共同第Ⅲ相試験)※2において副作用として報告された高血圧[81例(75.7%)]の初発発現時期は下表のとおりでした7)
A4061022試験、A4061035試験、A4061044試験、A4061032試験(AXIS)(日本人集団)副作用としての高血圧の初発発現時期 日本人の進行固形癌患者を対象とした国内第I相試験(A4061022試験及びA4061044試験)では、インライタの単回投与後24時間までの血圧値の変化について検討しました。5mg単回投与後に血圧の上昇(収縮期血圧>150mmHg又は拡張期血圧>100mmHg)が12例中3例に認められ、3例ともに160mmHgを超える収縮期血圧の上昇が認められました。これら3例に認められた血圧の上昇は、単回投与後24時間には収縮期血圧≦150mmHgかつ拡張期血圧≦100mmHgへの低下が認められました7)【対処法】1)
  • 高血圧が認められた場合は、降圧剤(ACE阻害薬、アンジオテンシン受容体拮抗薬、カルシウム拮抗薬、利尿薬、β遮断薬など)の投与等、適切な処置を行ってください7)
  • 降圧剤1剤でコントロールできない場合は、2剤以上の併用を検討してください。
  • 下痢が併発している場合に利尿剤を投与する際は脱水に注意してください。
  • 薬剤の選択にあたっては、インライタの血中濃度が上昇するような薬剤を使用する場合(CYP3A4/5阻害作用のある薬剤等)は注意してください。
  • カルシウム拮抗薬を用いる場合には、CYP3A4/5阻害作用がない又は阻害作用の程度が低い薬剤(アムロジピン、フェロジピン等)を用いてください。中等度のCYP3A4/5阻害作用を有する薬剤(ジルチアゼム)も使用は可能ですが、降圧剤の第一選択薬としないようお願いいたします。
  • 降圧療法を行っても高血圧が持続する場合は本剤を減量してください。また、重度の高血圧がみられた場合は休薬し、正常血圧まで回復した場合、1レベル減量して投与を再開してください。減量、休薬に関しては、「参考 国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準」をご参照ください。
  • 高血圧クリーゼがあらわれた場合は、投与を中止し、適切な処置を行ってください。
  • 休薬する場合、降圧剤の投与を受けている患者では低血圧の発現に注意してください。
  • 日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」についてもご参照ください。
    財団法人 日本心臓財団「高血圧治療ガイドライン」
    (http://www.jpnsh.jp/data/jsh2019/JSH2019_noprint.pdf)8)
 参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準9)  参考  グレード分類(CTCAE抜粋)1) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P4-5
2)社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3)インライタ電子添文2024年2月改訂(第2版)17.1.2
4)インライタ電子添文2024年2月改訂(第2版)17.1.3
5)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P48
6)社内資料 高血圧発現までの日数の中央値
7)社内資料 日本人患者における高血圧初発発現時期と血圧値の変化
8)日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会編:高血圧治療ガイドライン2019 ライフサイエンス出版,2019
9)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P47
Q2    動脈解離の発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A2動脈解離
  • 大動脈解離を含む動脈解離があらわれることがあります4,5)
【発現状況】1)〈単剤投与〉日本人患者107例及び国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)において、動脈解離を発現した症例は認められていません2)A4061022試験、A4061035試験、A4061044試験、A4061032試験(AXIS:日本人集団)【発現時期】インライタ国内試験及び国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)において発現時期に関するデータはございません。【対処法】1)
  • 観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
 参考  国際共同第Ⅲ相試験(AXIS)における用量調節基準3) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1)インライタ適正使用ガイド2024年4月改訂(第10版): P6
2)社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3)インライタ適正使用ガイド2024年4月改訂(第10版): P45
4)インライタ電子添文2024年2月改訂(第2版)11.1.2
5)NDBを用いた調査結果の概要(VEGF/VEGFR阻害作用を有する薬剤の動脈解離に関するリスク評価):
https://www.pmda.go.jp/files/000266521.pdf(2024年2月確認)
Q3    心不全の発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A3心不全
  • SpO2の測定、胸部聴診、下肢浮腫・頸静脈怒張等の有無の診察を実施してください4)
  • 本症を疑った場合には、BNP等の血液検査、胸部単純X線、心電図、心エコー等の画像検査を実施してください4)
  • 異常が認められた場合には、投与中止を検討すると共に、循環器専門医と連携し、適切な処置を行ってください。
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「うっ血性心不全」が掲載されていますのでご参照ください5)
【発現状況】1)〈単剤投与〉日本人患者107例及び国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)において、心不全を発現した症例は認められていません2)
市販後に重篤症例1例を含む発現例が報告されています3)
A4061022試験、A4061035試験、A4061044試験【発現時期】インライタ国内試験及び国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)において発現時期に関するデータはございません。【対処法】1)
  • 異常が認められた場合には、減量、休薬、投与中止を検討すると共に、循環器専門医と連携し、適切な処置を行ってください。
  • 心不全の症状(動悸、息切れ等)が認められた場合は投与を中止してください。
  • ACE阻害剤、利尿薬等の心不全治療薬の投与等、適切な処置を行ってください4)
  • 下痢が併発している場合に利尿薬を投与する際は脱水に注意してください。
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「うっ血性心不全」が掲載されていますのでご参照ください。(https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1k05_r01.pdf)5)
 参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準6)  参考  グレード分類(CTCAE抜粋)1) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P7-9
2)社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3)社内資料:使用成績調査 報告書 再審査承認時評価資料
4)日本循環器学会/日本心不全学会合同ガイドライン:急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2017/06/JCS2017_tsutsui_h.pdf(2023年8月確認)
5)厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル うっ血性心不全
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1k05_r01.pdf(2023年8月確認)
6)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):3.6
Q4    動脈血栓塞栓症の発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A4動脈血栓塞栓症
  • 一過性脳虚血発作や脳梗塞等が疑われる場合、速やかに血液検査(D-ダイマー等)やCT、MRIなど
    の画像診断を行ってください3)
  • 心疾患が疑われる場合は、心電図、心エコーなどを行ってください3)
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「血栓症」が掲載されていますのでご参照ください3)
【発現状況】1)動脈血栓塞栓症の副作用発現状況は下表のとおりです。〈単剤投与〉 単剤投与試験(腎細胞癌患者を含む固形癌患者を対象とした試験、外国人患者を含む696例)では、アキシチニブとの因果関係が否定できない動脈血栓塞栓症が8例(1.1%)に認められました。アキシチニブ CTD2.7.4.2.1.5 器官別または症候群別有害事象の解析【発現時期】インライタ国内試験及び国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)において発現時期に関するデータはございません。【対処法】
  • 異常が認められた場合には、減量、休薬、投与中止を検討すると共に、循環器専門医と連携し、適切な処置を行ってください。
  • 塞栓源となる基礎疾患の有無を確認し、必要に応じて抗凝固療法、血栓溶解療法等適切な処置を行ってください3)
  • 各病態に応じて、循環器専門医へご相談ください。
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「血栓症」が掲載されていますのでご参照ください。(https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1f57.pdf)3)
 参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準4)  参考  グレード分類(CTCAE抜粋)1) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P10-11
2
社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3
厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 血栓症(血栓塞栓症、塞栓症、梗塞)
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1f21-r03.pdf
2023年8月確認)
4)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P46
Q5    静脈血栓塞栓症の発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A5静脈血栓塞栓症
  • 観察を十分に行ってください。多くの場合は突然発症します3)
    ・ 肺塞栓 : 胸痛、突然の息切れ、呼吸困難、血痰・喀血、ショック、意識消失
    ・ 深部静脈血栓症 : 主に片側下肢(まれに上肢)の腫脹・疼痛・しびれ、発赤、熱感
  • 肺塞栓症や深部静脈血栓症が疑われた場合は、血液検査(D-ダイマー)によるスクリーニングや画像診断を行ってください。
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「血栓症」が掲載されていますのでご参照ください3)
【発現状況】1)静脈血栓塞栓症等の発現状況は下表のとおりです。〈単剤投与〉 【発現時期】インライタ国内試験及び国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)において発現時期に関するデータはございません。【対処法】
  • 異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与の中止を検討すると共に、循環器専門医と連携し、適切な処置を行ってください。
  • 循環器専門医に相談し、抗凝固療法、血栓溶解療法等適切な処置を行ってください3)
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「血栓症」が掲載されていますのでご参照ください。(https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1f57.pdf)
 参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準4)  参考  グレード分類(CTCAE抜粋)1) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P12-13
2
社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3
厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 血栓症(血栓塞栓症、塞栓症、梗塞)
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1f21-r03.pdf
2023年8月確認)
4)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P46
Q6    出血の発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A6出血
  • 腫瘍の変性・縮小に伴い、突発的に出血することもありますので注意してください。
  • 脳転移を有する患者では脳出血があらわれるおそれがあり、投与の可否に関しては、慎重に症例ごとのリスクベネフィットを考慮して判断してください。その他の出血のリスクのある患者においても、同様に注意してください。
  • 活動性の胃腸出血のある患者は、国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)においては除外されました2)
  • 投与開始時に脳転移のない患者でも、意識消失等の神経学的異常が疑われた場合は脳転移及び脳出血の可能性も考慮してください。
  • バイタルサイン、血液検査(ヘモグロビン、凝固パラメータ)等の検査結果に注意してください。
  • 脳出血が疑われる場合は、速やかに頭部CT等の画像検査を実施してください。
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「出血傾向」が掲載されていますのでご参照ください5)
【発現状況】1)出血の発現状況は下表のとおりです。〈単剤投与〉 【発現時期】3)日本人患者107例(国内臨床試験及び日本人を含む国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS))において、鼻出血の発現までの日数の中央値は投与開始後46日であり、持続期間の中央値は29日でした。尿中血陽性の発現までの日数の中央値は投与開始後18日であり、持続期間の中央値は45日でした4)A4061022試験、A4061035試験、A4061044試験、A4061032試験(AXIS:日本人集団)また、日本人患者107例に認められたその他の出血事象の投与開始から発現までの日数は以下のとおりでした4)
・くも膜下出血(1例):13日
・喀血(2例):25日および312日
・胃腸出血(1例):144日
・上部消化管出血(1例):356日
【対処法】1)
  • 異常が認められた場合は、減量、休薬、投与中止を検討し、適切な処置を行ってください。
  • 必要に応じて止血、輸血等、適切な処置を行ってください。処置が必要な場合は休薬してください。
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「出血傾向」が掲載されていますのでご参照ください。(https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1f37.pdf)5)
 参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準6)  参考  グレード分類(CTCAE抜粋)1) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P14-18
2)社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P50
4)社内資料 日本人患者107例における副作用発現までの日数中央値と持続期間中央値
5)厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 出血傾向
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1f37.pdf(2023年8月確認)
6)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P46
Q7    消化管穿孔、瘻孔形成の発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A7消化管穿孔、瘻孔形成2,3)
  • 消化管穿孔、瘻孔があらわれることがあるため、本事象が疑われる場合には、診断のために必要な検査(腹部単純X線、腹部CT等)を行ってください。
【発現状況】1)消化管穿孔、瘻孔形成等の発現状況は下表のとおりです。〈単剤投与〉 単剤投与試験(腎細胞癌患者を含む固形癌患者を対象とした試験、外国人患者を含む696例)では、消化管穿孔が2例(0.3%)、腸管穿孔が2例(0.3%)、大腸穿孔が1例(0.1%)に認められ、うち1例が死亡に至っています。アキシチニブ CTD2.7.4.2.1.5 器官別または症候群別有害事象の解析【発現時期】インライタ国内試験及び国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)において発現時期に関するデータはございません。【対処法】臨床所見、画像所見等により消化管穿孔が疑われた場合は、減量、休薬、投与中止を検討し、適切な処置を行ってください。必要に応じて外科医に相談し、手術を含む必要な処置を行ってください。 参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準3)  参考  グレード分類(CTCAE抜粋)1) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P19-20
2
大矢雅敏 ほか:コンセンサス癌治療 5(4):182,2006
3
前田耕太郎 ほか:救急医学 30(11):1537,2006
2)社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
2)インライタ適正使用ガイド2023年9月改定(第9版):3.6
Q8    甲状腺機能障害の発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A8インライタと併用するPD-1阻害剤ペムブロリズマブ、PD-L1阻害剤アベルマブの副作用発現とその対策に関しては、各薬剤の適正使用ガイドをご確認ください。甲状腺機能障害
  • 甲状腺機能障害(低下症又は亢進症)があらわれることがあるため、投与開始前及び投与期間中は定期的に甲状腺機能を検査してください。
  • 甲状腺機能低下症では、症状として、疲労、寒がり等があらわれることがあり、診断には遊離T4及びTSH値が有用です。日本甲状腺学会のガイドラインもご参照ください10)
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「甲状腺中毒症」「甲状腺機能低下症」が掲載されていますのでご参照ください6,7)
【発現状況】1)甲状腺機能障害の発現状況は下表のとおりです。〈単剤投与〉 〈PD-1/PD-L1阻害剤との併用投与〉
  • 国際共同第Ⅲ相試験(B9991003試験)3)では、アキシチニブとアベルマブの併用投与を受けた434例(日本人33例を含む)中105例(24.2%)に甲状腺機能低下症が認められました。
  • 国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-426試験)4)では、アキシチニブとペムブロリズマブの併用投与を受けた429例(日本人44例を含む)中135例(31.5%)に甲状腺機能低下症が認められました。
【発現時期】5)日本人患者107例(国内臨床試験及び日本人を含む国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)において、甲状腺機能低下症の発現までの日数の中央値は投与開始後30日でした(持続期間の中央値は推定不能)。甲状腺機能亢進症の発現までの日数の中央値は投与開始後29日であり、持続期間の中央値は43日でした6)A4061022試験、A4061035試験、A4061044試験、A4061032試験(AXIS:日本人集団)【対処法】
  • 異常が認められた場合には、減量、休薬を検討すると共に、必要に応じて内分泌代謝科専門医と連携し、適切な処置を行ってください。
  • 甲状腺機能障害(低下症又は亢進症)が認められた場合は、甲状腺機能を正常に維持するため標準的な治療により適切な処置を行ってください6,7)
  • 甲状腺機能低下が認められた場合は、甲状腺ホルモン補充療法をご考慮ください7)
  • 必要に応じて、専門医に相談してください。
 参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準9)  参考  グレード分類(CTCAE抜粋)1) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P21-22
2)社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3)インライタ電子添文2024年2月改訂(第2版)17.1.2
4)インライタ電子添文2024年2月改訂(第2版)17.1.3
5)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P50
6)社内資料 日本人患者107例における副作用発現までの日数中央値と持続期間中央値
7)厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 甲状腺中毒症
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1d33.pdf(2023年8月確認)
8)厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 甲状腺機能低下症
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1d37.pdf(2023年8月確認)
9)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P46
10)日本甲状腺学会:甲状腺疾患診断ガイドライン2021
http://www.japanthyroid.jp/doctor/guideline/japanese.html#teika(2023年8月確認)
Q9    創傷治癒遅延の発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A9創傷治癒遅延
  • 傷口が治りにくい等の症状があらわれることがあります。
  • 異常が認められた場合には、創傷が治癒するまで本剤の投与を中止するなど、適切に対処してください。
【発現状況】1)創傷治癒遅延の発現状況は下表のとおりです。〈単剤投与〉 【発現時期】インライタ国内試験及び国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)において発現時期に関するデータはございません。【対処法】
  • 創傷治癒遅延があらわれた場合には、創傷が治癒するまで本剤の投与を中止するなど、適切に対処してください。
  • 手術前後の投与には十分注意してください。
  • 外科的処置が予定されている場合、臨床試験の設定に準じて本剤の投与を中断し、創傷が治癒したと判断された後に投与を再開してください。
<参考>国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準2)大手術又は介入処置(内視鏡検査など)が必要な場合、処置を行う少なくとも24時間前に本剤の投与を中断し、低血圧に対して患者の血圧を注意深くモニタリングする。創傷が完全に治癒し、創傷治癒合併症(治癒遅延、創傷感染症、瘻孔など)が認められない場合、小手術の場合は7日後、大手術の場合は2~3週間後に本剤の投与を再開できる。 参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準3)  参考  グレード分類(CTCAE抜粋)1) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P23
2
社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P46
Q10    可逆性後白質脳症症候群の発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A10可逆性後白質脳症症候群
  • 可逆性後白質脳症症候群(RPLS:reversible posterior leukoencephalopathy syndrome)は脳における毛細血管からの血漿成分漏出と血管性浮腫に伴う臨床放射線学上の疾患分類です5)
  • RPLSが疑われた場合は脳の画像診断、特に非造影MRIが有用です6)
    ・ FLAIR画像(fluid-attenuated inversion recovery:水の信号を抑制したT2強調画像)にて、後頭及び頭頂葉領域を中心に高信号を認めます。
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「白質脳症」が掲載されていますのでご参照ください3)
【発現状況】1)可逆性後白質脳症症候群の発現状況は下表のとおりです。〈単剤投与〉 【発現時期】インライタ国内試験及び国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)において発現時期に関するデータはございません。【対処法】
  • 異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与の中止を検討すると共に、神経内科専門医と連携し、適切な処置を行ってください。
  • 必要に応じて、高血圧管理、抗痙攣薬投与等適切な処置を行ってください。
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「白質脳症」が掲載されていますのでご参照ください。(https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1c05.pdf)3)
 参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準4)  参考  グレード分類(CTCAE抜粋)1) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P24
2
社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3)厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 白質脳症
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1c05.pdf(2023年8月確認)
4)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P46

5)Stott, V.L. et al.: Intern Med J 35(2): 83, 2005
6)Chen, H. et al.: Nat Rev Clin Oncol 6(8): 465, 2009
Q11    肝機能障害の発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A11インライタと併用するPD-1阻害剤ペムブロリズマブ、PD-L1阻害剤アベルマブの副作用発現とその対策に関しては、各薬剤の適正使用ガイドをご確認ください。肝機能障害
  • 肝酵素の上昇があらわれることがあるため、投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察してください。
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「薬物性肝障害」が掲載されていますのでご参照ください6)
【発現状況】1)肝機能障害の発現状況は下表のとおりです。〈単剤投与〉 海外における進行固形癌患者を対象とした第I相試験において、1回20mg1日2回(インライタの推奨開始用量の4倍の投与量)で投与開始し、ALTが基準値上限の12倍かつビリルビンが基準値上限の2.3倍に上昇し、薬剤性肝障害が疑われる症例が1例報告されています。アキシチニブ CTD2.7.4.2.1.5 器官別または症候群別有害事象の解析〈PD-1/PD-L1阻害剤との併用投与〉国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-426試験)3)では、アキシチニブとペムブロリズマブの併用投与を受けた429例(日本人44例を含む)中102例(23.8%)にALT増加が、97例(22.6%)にAST増加が認められました。【発現時期】4)日本人患者107例(国内臨床試験及び日本人を含む国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS))において、ALT増加の発現までの日数の中央値は投与開始後29日であり、持続期間の中央値は93日でした。AST増加の発現までの日数の中央値は投与開始後33日であり、持続期間の中央値は90日でした5)A4061022試験、A4061035試験、A4061044試験、A4061032試験(AXIS:日本人集団)【対処法】1)
  • 異常が認められた場合には、減量、休薬を検討すると共に、肝臓専門医と連携し、適切な処置を行ってください。
  • 必要に応じて肝臓専門医と連携して、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行ってください。
 参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準7)  参考  グレード分類(CTCAE抜粋)1) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P25-27
2)社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P50
4)インライタ適正使用ガイド2023年9月改定(第9版):P49
5)社内資料 日本人患者107例における副作用発現までの日数中央値と持続期間中央値
6)厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬物性肝障害
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1i01_r01.pdf(2023年8月確認)
7)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P46
Q12    間質性肺疾患の発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A12インライタと併用するPD-1阻害剤ペムブロリズマブ、PD-L1阻害剤アベルマブの副作用発現とその対策に関しては、各薬剤の適正使用ガイドをご確認ください。間質性肺疾患
  • 患者の全身状態が悪い場合や、肺に線維化などの障害がもともとみられる場合は、間質性肺炎発症のリスクが高く深刻な病像を取りうるので、慎重な経過観察を行ってください。
  • 定期的に血液検査、胸部X線写真を撮影し、息切れ、咳などの症状が出現した場合には、胸部CT、動脈血ガス分析などを早急に行ってください6)
  • 患者又はその家族に対して、「空咳(痰のない咳)」、「息切れ」、「息苦しい」、「発熱」などの症状が急に出現したり、持続したりするような場合には、放置せずに医師、薬剤師に連絡するよう指導してください。
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「間質性肺炎」が掲載されていますのでご参照ください4)
【発現状況】1)間質性肺疾患の発現状況は下表のとおりです。〈単剤投与〉日本人患者107例及び国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)において、間質性肺疾患を発現した症例は認められていません2)
市販後に国内報告症例にて、間質性肺疾患が集積されました。
主な症例のラインリストは適正使用ガイドをご参照ください。
A4061022試験、A4061035試験、A4061044試験【発現時期】インライタ国内試験及び国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)において発現時期に関するデータはございません。【対処法】
  • 異常が認められた場合には、投与中止を検討すると共に、呼吸器専門医と連携し、適切な処置を行ってください。
  • 患者が予想外の発熱、息切れ・呼吸困難、乾性咳などを訴えた場合は、ただちに血液検査を行い、CRP、LDH、KL-6、SP-Dなどのマーカーを検索すると同時に、胸部X線写真、胸部CT、動脈血ガス分析などを早急に行ってください4)
 参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準5)  参考  グレード分類(CTCAE抜粋)1) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P28-30
2)社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3)社内資料 間質性肺疾患の国内重篤症例(市販後)
4)厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 間質性肺炎
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1b01_r01.pdf(2023年8月確認)
5)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P46
6)日本呼吸器学会:薬剤性肺障害の診断・治療の手引き第2版作成委員会 編・著:薬剤性肺障害の診断・治療の手引き第2版 メディカルレビュー社, 2018
その他の副作用Q1    蛋白尿の発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A1蛋白尿
  • 本剤投与開始時に、蛋白尿の有無を確認し、血圧及び腎機能を測定し、既存の腎疾患を評価してください。
  • 蛋白尿が出現あるいは増加することがあるため、投与開始前及び投与期間中は、定期的に尿蛋白を観察してください。
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「ネフローゼ症候群」が掲載されていますのでご参照ください7)
【発現状況】1)蛋白尿の発現状況は下表のとおりです。〈単剤投与〉 【発現時期】3)日本人患者107例(国内臨床試験及び日本人を含む国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)において、蛋白尿の発現までの日数の中央値は投与開始後29日であり、持続期間の中央値は446日でした4)
日本人のサイトカイン治療抵抗性転移性腎細胞癌患者を対象として実施した国内第Ⅱ相試験(A4061035試験)では、尿蛋白値が2g以上となりインライタを休薬した後、尿蛋白値が2g未満となるまでの期間(休薬後、投与再開までの期間)の中央値は7日(範囲:3~47日)でした5)
A4061022試験、A4061035試験、A4061044試験、A4061032試験(AXIS:日本人集団)国内第Ⅱ相試験(A4061035試験)における蛋白尿による投与中止3)24時間あたりの尿蛋白値が2g以上となりインライタを減量後再開した際に、再度、24時間あたりの尿蛋白値が2g以上となり、投与中止に至った患者は64例中7例(10.9%)でした(表)。投与中止時においては全例が1回2mg1日2回の投与を受けていました。ベースライン時の尿蛋白が2+以上の患者における投与中止までの日数は44~118日でした5)蛋白尿による投与中止(7例)5) ベースライン時の尿蛋白別の尿蛋白値≧2g/24時間の発現5)
  • 国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)において、投与開始時の尿蛋白定性が「1+」以上であった患者では、グレード3以上の蛋白尿の発現率は6.3%(64例中4例)に認められていることから、より慎重にモニタリングしてください。
  • 国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)において、356例(日本人患者25例を含む)中、蛋白尿による投与中止は認られませんでした。
  • 国内外の臨床試験において、ネフローゼ症候群は報告されていません。
【対処法】1)
  • 中等度以上の蛋白尿が認められた場合、減量又は休薬してください。減量、休薬に関しては、下記の「参考 国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準」をご参照ください6)
 参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準8)  参考  24時間尿蛋白値24時間尿蛋白値の推定値として、随時尿における尿蛋白/クレアチニン比(尿P/C比)が用いられます(年齢、筋肉量などにより個人差があります)。
一般社団法人日本腎臓学会「診療ガイドライン - 第3章 検尿の位置づけ」
(https://www.jsn.or.jp/guideline/kennyou/15.php)参照
 参考  グレード分類(CTCAE抜粋)1) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P31
2)社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P51
4)社内資料 日本人患者107例における副作用発現までの日数中央値と持続期間中央値
5)Tomita, Y. et al.: Eur J Cancer 47(17): 2592, 2011
本試験は、Pfizer Inc.のスポンサーシップのもと実施された
6)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):3.6
7)厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル ネフローゼ症候群
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1e33.pd(f 2023年8月確認)
8)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P47
Q2    手足症候群の発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A2手足症候群
  • 圧力のかかりやすい部分に発現することが多く、発現する部位は必ずしも手足とは限りません6)
  • よくみられる症状として、知覚過敏、発疹、角化、水疱、浮腫、剥脱、亀裂などがあります。重症化した場合は日常生活に支障をきたすおそれがあります。通常の抗癌剤投与時のような症状の場合もありますが、本剤のようなキナーゼ阻害剤では、限局性で過角化した症状を呈する傾向があります6)
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「手足症候群」が掲載されていますのでご参照ください6)
【発現状況】1)手足症候群の発現状況は下表のとおりです。〈単剤投与〉 〈PD-1/PD-L1阻害剤との併用投与〉
  • 国際共同第Ⅲ相試験(B9991003試験)3)では、アキシチニブとアベルマブの併用投与を受けた434例(日本人33例を含む)中144例(33.2%)に手掌・足底発赤知覚不全症候群が認められました。
  • 国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-426試験)4)では、アキシチニブとペムブロリズマブの併用投与を受けた429例(日本人44例を含む)中119例(27.7%)に手掌・足底発赤知覚不全症候群が認められました。
【発現時期】5)日本人患者107例(国内臨床試験及び日本人を含む国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)において、手足症候群の発現までの日数の中央値は投与開始後30日であり、持続期間の中央値は308日でした6)A4061022試験、A4061035試験、A4061044試験、A4061032試験(AXIS:日本人集団)【対処法】1)
  • 異常が認められた場合には、減量、休薬を検討し、適切な処置を行ってください。
  • 予防的処置や苦痛緩和処置が有効です。以下に具体例を示します7)
発症増悪予防 対処療法

保湿を目的に尿素・ヘパリン類似物質・ビタミンA含有軟膏、白色ワセリンなどの外用薬を使用します。腫脹が強い場合は四肢の挙上と手足のcooling(冷却)が有効で、びらん・潰瘍化した場合は、病変部を洗浄し(水道水で可)、白色ワセリンやアズレン含有軟膏などで保護します。二次感染を伴った場合には、抗生物質(内服、外用)の投与も考慮します。

  • 必要に応じて皮膚科を受診するよう患者を指導してください。
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「手足症候群」が掲載されていますのでご参照ください。(https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1i01_r01.pdf)7)
 参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準8)  参考  グレード分類(CTCAE抜粋)1) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P32-33
2)社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3)インライタ電子添文2024年2月改定(第2版):17.1.2
4)インライタ電子添文2024年2月改定(第2版):17.1.3
5)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P52
6)社内資料 日本人患者107例における副作用発現までの日数中央値と持続期間中央値
7)厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 手足症候群
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1q01_r01.pdf(2023年8月確認)
8)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P46
Q3    下痢の発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A3インライタと併用するPD-1阻害剤ペムブロリズマブ、PD-L1阻害剤アベルマブの副作用発現とその対策に関しては、各薬剤の適正使用ガイドをご確認ください。下痢
  • 下痢、腹痛、血便等の症状があらわれた場合、又はそれらの症状が長引く場合は、担当医に速やかに連絡するよう患者に説明してください。
  • 厚生労働省のホームページに重篤副作用疾患別対応マニュアル「重度の下痢」が掲載されていますのでご参照ください7)
【発現状況】1)下痢の発現状況は下表のとおりです。〈単剤投与〉 〈PD-1/PD-L1阻害剤との併用投与〉
  • 国際共同第Ⅲ相試験(B9991003試験)3)では、アキシチニブとアベルマブの併用投与を受けた434例(日本人33例を含む)中235例(54.1%)に下痢が認められました。
  • 国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-426試験)4)では、アキシチニブとペムブロリズマブの併用投与を受けた429例(日本人44例を含む)中210例(49.0%)に下痢が認められました。
【発現時期】5)日本人患者107例(国内臨床試験及び日本人を含む国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS))において、下痢の発現までの日数の中央値は投与開始後85日であり、持続期間の中央値は107日でした6)A4061022試験、A4061035試験、A4061044試験、A4061032試験(AXIS:日本人集団)【対処法】1)
  • 異常が認められた場合には、減量、休薬を検討すると共に、必要に応じて消化器病専門医と連携し、適切な処置を行ってください。
  • 治療開始後の下痢の程度の変化を確認してください。他疾患の存在を除外してください。
  • 食生活や併用薬の見直しを行ってください。水分摂取量の減少による脱水や電解質バランスの異常をきたさないよう患者教育をしてください。
  • ロペラミド等の投与を考慮してください。
 参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準8)  参考  グレード分類(CTCAE抜粋)1) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P34-35
2)社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3)インライタ電子添文2024年2月改訂(第2版)17.1.2
4)インライタ電子添文2024年2月改訂(第2版)17.1.3
5)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P52
6)社内資料 日本人患者107例における副作用発現までの日数中央値と持続期間中央値
7)厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 重度の下痢
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1g17-r03.pdf(2023年8月確認)
8)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P46
Q4    疲労の発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A4疲労
  • 治療可能な疾患(脱水、貧血、甲状腺機能障害、痛みなど)の有無の評価を行ってください。
  • 患者教育として、病気の進行以外に、本剤の投与による副作用として疲労が起こる可能性があることをお伝えください。その他の日常生活における一般的なアドバイス(適度な運動、心理的なストレスの解消など)を行ってください。
【発現状況】1)疲労の発現状況は下表のとおりです。〈単剤投与〉 〈PD-1/PD-L1阻害剤との併用投与〉
  • 国際共同第Ⅲ相試験(B9991003試験)3)では、アキシチニブとアベルマブの併用投与を受けた434例(日本人33例を含む)中156例(35.9%)に疲労が認められました。
  • 国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-426試験)4)では、アキシチニブとペムブロリズマブの併用投与を受けた429例(日本人44例を含む)中130例(30.3%)に疲労が認められました。
【発現時期】5)日本人患者107例(国内臨床試験及び日本人を含む国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS))において、疲労の発現までの日数の中央値は投与開始後29日であり、持続期間の中央値は83日でした6)A4061022試験、A4061035試験、A4061044試験、A4061032試験(AXIS:日本人集団)【対処法】1)
  • 異常が認められた場合には、減量、休薬を検討し、適切な処置を行ってください。
  • 治療可能な疾患(脱水、貧血、甲状腺機能障害、痛み等)の有無の評価を行ってください。
  • 患者教育として、病気の進行以外に、本剤の投与による副作用として疲労が起こる可能性があることをお伝えください。
    その他の日常生活における一般的なアドバイス(適度な運動、心理的なストレスの解消等)を行ってください。
 参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準7)  参考  グレード分類(CTCAE抜粋)1) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P36
2)社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3)インライタ電子添文2024年2月改訂(第2版)17.1.2
4)インライタ電子添文2024年2月改訂(第2版)17.1.3
5)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P52
6)社内資料 日本人患者107例における副作用発現までの日数中央値と持続期間中央値
7)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P46
Q5    発声障害の発現状況、発現時期、対処法を教えてください。A5発声障害
  • 患者教育として、本剤の治療による副作用として発声障害が起こる可能性があることをお伝えください。患者の観察を十分に行い、適切に対応してください。
【発現状況】1)発声障害の発現状況は下表のとおりです。〈単剤投与〉 〈PD-1/PD-L1阻害剤との併用投与〉
  • 国際共同第Ⅲ相試験(B9991003試験)3)では、アキシチニブとアベルマブの併用投与を受けた434例(日本人33例を含む)中116例(26.7%)に発声障害が認められました。
  • 国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-426試験)4)では、アキシチニブとペムブロリズマブの併用投与を受けた429例(日本人44例を含む)中98例(22.8%)に発声障害が認められました。
【発現時期】5)日本人患者107例(国内臨床試験及び日本人を含む国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS))において、発声障害の発現までの日数の中央値は投与開始後13日であり、持続期間の中央値は240日でした6)A4061022試験、A4061035試験、A4061044試験、A4061032試験(AXIS:日本人集団)【対処法】1)
  • 異常が認められた場合には、減量、休薬を検討し、適切な処置を行ってください。
  • 喉の感想を防ぐため、十分に水分を補給させてください。
  • 空気の悪い場所には近づかないようにお伝えください。
  • 喉に負担がかかるような話し方は避け、筆談などを用いるよう伝えてください。
 参考  国際共同第Ⅲ相臨床試験(A4061032試験:AXIS)における用量調節基準7)  参考  グレード分類(CTCAE抜粋)1) 【承認された効能又は効果】
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
【承認された用法及び用量】
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
【承認された用法及び用量に関連する注意】
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない患者に対しては、PD-1/PD-L1阻害剤と併用すること。
1)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P37-38
2)社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認時評価資料)
3)インライタ電子添文2024年2月改訂(第2版)17.1.2
4)インライタ電子添文2024年2月改訂(第2版)17.1.3
5)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P52
6)社内資料 日本人患者107例における副作用発現までの日数中央値と持続期間中央値
7)インライタ適正使用ガイド2024年4月改定(第10版):P46

▶インライタの詳細は 電子添文 をご参照ください。

本コンテンツにおけるRCCについて

本サイトにおいて使用しておりますRCCのワードにつきましては下記の定義によって使用されております。

RCC:腎細胞癌(Renal cell carcinoma)

※インライタの適応症は、「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」です。

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2024年9月作成 INL39O002A
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