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抗TNF-α抗体製剤は、炎症に関わるサイトカインであるTNF(腫瘍壊死因子)-αを標的とした生物学的製剤です。IBD治療では、現在インフリキシマブとアダリムマブ、ゴリムマブが使用可能です。
インフリキシマブは75%がヒト由来で、25%がマウス由来のキメラ抗体です。アダリムマブ及びゴリムマブは完全ヒト型抗体です。これらの薬剤は投与法も異なり、インフリキシマブは点滴静注し、アダリムマブ及びゴリムマブは皮下注射します。
日比 紀文監修:“第4章 IBDの内科治療”チーム医療につなげる!IBD診療ビジュアルテキスト(第1版)羊土社:103, 2016より改変
TNF-αは、マクロファージやリンパ球から産生される炎症性サイトカインの1つです。IBD患者さんの腸管では過剰な免疫応答により大量のTNF-αが産生され、腸管粘膜に炎症が生じています。TNF-αはE-セレクチン、ICAM-1などの細胞接着分子の発現を促し、好中球が血管内皮細胞を通過するのを助け、TNF-αにより活性化したマクロファージなどは炎症性サイトカインをさらに産生します。
抗TNF-α抗体製剤は、TNF-αに結合して、その作用を中和します。抗TNF-α抗体製剤の働きにより、好中球の遊走、炎症性サイトカインの分泌が減少し、炎症が抑制されます(図)。
日比 紀文監修:“第4章 IBDの内科治療”チーム医療につなげる!IBD診療ビジュアルテキスト(第1版)羊土社:103, 2016より改変
医療情報科学研究所編:“炎症性腸疾患(IBD)”薬がみえる vol.3(第1版)メディックメディア:43, 2016より作成
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