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安全性
本剤の投与中に、静脈血栓塞栓症があらわれることがあります。
心血管系事象のリスク因子(喫煙、高血圧、糖尿病、冠動脈疾患の既往等)を1つ以上有する50歳以上の関節リウマチ患者を対象にTNF 阻害剤群と本剤5mg 1日2回群及び本剤10mg 1日2回群の安全性の比較を目的とした海外臨床試験(A3921133試験)において、副次評価項目であった静脈血栓塞栓症(肺塞栓症及び深部静脈血栓症)の発現は、TNF 阻害剤群と比較し、用量依存的に高くなる傾向が認められました。
関節リウマチを対象として国内外で実施された第3相試験*(試験開始から3ヵ月時点まで)において、主治医により報告された本剤との因果関係を否定できない静脈血栓塞栓症発現率は、血栓性静脈炎として0.1%未満(1/2430 例)でした。また長期投与試験*における発現率は深部静脈血栓症0.1%(3/3227 例)、静脈血栓症は0.1% 未満(1/3227 例)でした。
潰瘍性大腸炎を対象として国内外で実施された第2相及び第3相試験**において、主治医により報告された本剤との因果関係を否定できない静脈血栓塞栓症の発現率は血栓性静脈炎として0.1%(1/1156例)、静脈血栓症として0.1%(1/1156例)でした。
総括報告書サインオフ:2021 年6月1日
※2019 年の試験デザイン変更により5mg1日2回群に切り替えられた被験者を含む
本剤開始後は、定期的な臨床症状(呼吸困難、胸痛、頻呼吸、上肢・下肢の腫脹・疼痛や同部位の色調変化等)の確認及び必要に応じた臨床検査(胸部X線、心電図、動脈血ガス分析、Dダイマー測定、経胸壁心臓超音波検査、静脈超音波検査、造影CT検査等)を実施してください。
関節リウマチを対象とした開発プログラム§における100人・年あたりの肺塞栓症の発現率は0.13(31/7964 例)、このうち本剤5mg1日2 回投与群‡は0.12(11/3969 例)、10mg1日2 回投与群‡は0.13(20/3995 例)でした。また深部静脈血栓症は0.15(37/7964 例)、このうち本剤5mg1日2 回投与群は0.17(15/3969 例)、10mg1日2 回投与群は0.15(22/3995 例)でした。
ゼルヤンツ適正使用ガイド(2021年10月作成)
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