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潰瘍性大腸炎※治療における
※中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
監修:東京医科歯科大学 副学長 渡辺 守 先生
A OCTAVE臨床試験プログラムにおいて併用禁止薬に設定されていたアザチオプリンなどの免疫調節薬やTNF阻害剤と併用することなく寛解導入療法で効果が認められました。
寛解導入療法におけるゼルヤンツの有効性の検証及び安全性の検討を目的に行われたOCTAVE Induction 1/2(1094試験/1095試験)において、8週時の寛解率でゼルヤンツ10mg1日2回群のプラセボ群に対する優越性が検証され、粘膜治癒率・臨床反応率において、ゼルヤンツ10mg1日2回群はプラセボ群に対し有意な改善を示しました(図)。
OCTAVE Induction 1/2(第Ⅲ相国際共同試験)
図 OCTAVE Induction 1/2における8週時の寛解率(主要評価項目、検証項目)、粘膜治癒率(重要な副次評価項目)、
臨床反応率(その他の副次評価項目)(国内データ及び海外データ)
安全性:
OCTAVE Induction 1:因果関係を問わない有害事象は、ゼルヤンツ10mg1日2回群476例中269例(56.5%)、プラセボ群122例中73例(59.8%)であった。主な有害事象は、ゼルヤンツ10mg1日2回群では頭痛37例(7.8%)、鼻咽頭炎34例(7.1%)、腹痛16例(3.4%)等、プラセボ群では鼻咽頭炎9例(7.4%)、頭痛8例(6.6%)、貧血6例(4.9%)、関節痛6例(4.9%)等であった。重篤な有害事象は、プラセボ群で潰瘍性大腸炎2例、外陰嚢胞、動物咬傷及び肺塞栓症各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎4例、外耳炎、倦怠感、急性冠動脈症候群等各1例であった。有害事象による中止は、プラセボ群で肝酵素上昇、潰瘍性大腸炎各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎8例、リンパ球減少症、腸管穿孔、上腹部痛等各1例であった。ゼルヤンツ10mg1日2回群で1例の大動脈解離による死亡が報告された。 / OCTAVE Induction 2:因果関係を問わない有害事象は、ゼルヤンツ10mg1日2回群429例中232例(54.1%)、プラセボ群112例中59例(52.7%)であった。主な有害事象は、ゼルヤンツ10mg1日2回群では頭痛33例(7.7%)、鼻咽頭炎21例(4.9%)、ざ瘡15例(3.5%)等、プラセボ群では頭痛9例(8.0%)、腹痛6例(5.4%)、潰瘍性大腸炎6例(5.4%)、関節痛6例(5.4%)等であった。重篤な有害事象は、プラセボ群で潰瘍性大腸炎4例、貧血、痔瘻、脱水等各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎9例、無力症、うっ血性心不全、悪寒等各1例であった。有害事象による中止は、プラセボ群で潰瘍性大腸炎6例、腸管穿孔、無力症・胸痛・血中CK増加・労作性呼吸困難各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎8例、貧血、うっ血性心不全、無力症等各1例であった。死亡例の報告はなかった。
A ゼルヤンツは寛解維持療法において効果が認められました。
潰瘍性大腸炎患者を対象として、寛解維持療法におけるゼルヤンツの有効性の検証及び安全性の検討を目的に行われたOCTAVE Sustain(1096試験)において、52週時の寛解率でゼルヤンツ5mg1日2回群、10mg1日2回群のプラセボ群に対する優越性が検証され、粘膜治癒率、臨床反応率及び持続的ステロイドフリー寛解率において、ゼルヤンツ5mg1日2回群、10mg1日2回群はプラセボ群に対し有意に高値を示しました(図)。
OCTAVE Sustain(第Ⅲ相国際共同試験)
図 OCTAVE Sustainにおける52週時の寛解率(主要評価項目、検証項目)、粘膜治癒率(重要な副次評価項目)、臨床反応率(その他の副次評価項目)
及びベースライン時寛解例での持続的ステロイドフリー寛解率(重要な副次評価項目、サブグループ解析)(国内データを含む海外データ)
安全性:
因果関係を問わない有害事象は、ゼルヤンツ5mg1日2回群198例中143例(72.2%)、ゼルヤンツ10mg1日2回群196例中156例(79.6%)、プラセボ群198例中149例(75.3%)であった。主な有害事象は、ゼルヤンツ5mg1日2回群では潰瘍性大腸炎36例(18.2%)、鼻咽頭炎19例(9.6%)、関節痛17例(8.6%)、頭痛17例(8.6%)等、ゼルヤンツ10mg1日2回群では潰瘍性大腸炎29例(14.8%)、鼻咽頭炎27例(13.8%)、関節痛17例(8.7%)等、プラセボ群では潰瘍性大腸炎71例(35.9%)、関節痛19例(9.6%)、頭痛12例(6.1%)等であった。重篤な有害事象は、プラセボ群で潰瘍性大腸炎7例、倦怠感、潰瘍性大腸炎・皮下組織膿瘍、膵炎等各1例、ゼルヤンツ5mg1日2回群で潰瘍性大腸炎2例、扁桃周囲膿瘍、脊椎すべり症、下肢骨折等各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で下痢、ボーエン病・皮膚有棘細胞癌、細菌性下痢等各1例であった。有害事象による中止は、プラセボ群で潰瘍性大腸炎30例、関節痛・筋肉痛、関節痛、血中CK増加等各1例、ゼルヤンツ5mg1日2回群で潰瘍性大腸炎13例、皮膚炎、扁桃周囲膿瘍、尿路感染等各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎10例、皮膚有棘細胞癌、細菌性下痢、出血性卒中等各1例であった。死亡例の報告はなかった。
A TNF阻害剤の前治療歴の有無及び無効であったか否かによるサブグループ別に、寛解導入効果及び寛解維持効果を解析しています。結果は以下のとおりでした。
OCTAVE Induction 1(1094試験)における8週時の寛解率は、TNF阻害剤の前治療歴あり及び無効ありのサブグループにおいて、プラセボ群と比較してゼルヤンツ10mg1日2回群で有意に高値を示しました。
一方、前治療歴なし及び無効ではなかったサブグループにおいては、両群に有意差は認められませんでした。
OCTAVE Induction 2(1095試験)における8週時の寛解率は、TNF阻害剤の前治療歴の有無及び無効であったか否かによらず、プラセボ群と比較してゼルヤンツ10mg1日2回群で有意に高値を示しました。
OCTAVE Sustain(1096試験)における52週時の寛解率は、TNF阻害剤の前治療歴の有無及び無効であったか否かによらず、プラセボ群と比較してゼルヤンツ5mg1日2回群、10mg1日2回群で有意に高値を示しました。
OCTAVE Induction 1/2(第Ⅲ相国際共同試験)
図1 OCTAVE Induction 1/2におけるTNF阻害剤の前治療歴及び無効の有無別の8週時における寛解率
(主要評価項目のサブグループ解析)(国内データを含む海外データ)
安全性:
OCTAVE Induction 1:因果関係を問わない有害事象は、ゼルヤンツ10mg1日2回群476例中269例(56.5%)、プラセボ群122例中73例(59.8%)であった。主な有害事象は、ゼルヤンツ10mg1日2回群では頭痛37例(7.8%)、鼻咽頭炎34例(7.1%)、腹痛16例(3.4%)等、プラセボ群では鼻咽頭炎9例(7.4%)、頭痛8例(6.6%)、貧血6例(4.9%)、関節痛6例(4.9%)等であった。重篤な有害事象は、プラセボ群で潰瘍性大腸炎2例、外陰嚢胞、動物咬傷及び肺塞栓症各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎4例、外耳炎、倦怠感、急性冠動脈症候群等各1例であった。有害事象による中止は、プラセボ群で肝酵素上昇、潰瘍性大腸炎各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎8例、リンパ球減少症、腸管穿孔、上腹部痛等各1例であった。ゼルヤンツ10mg1日2回群で1例の大動脈解離による死亡が報告された。 / OCTAVE Induction 2:因果関係を問わない有害事象は、ゼルヤンツ10mg1日2回群429例中232例(54.1%)、プラセボ群112例中59例(52.7%)であった。主な有害事象は、ゼルヤンツ10mg1日2回群では頭痛33例(7.7%)、鼻咽頭炎21例(4.9%)、ざ瘡15例(3.5%)等、プラセボ群では頭痛9例(8.0%)、腹痛6例(5.4%)、潰瘍性大腸炎6例(5.4%)、関節痛6例(5.4%)等であった。重篤な有害事象は、プラセボ群で潰瘍性大腸炎4例、貧血、痔瘻、脱水等各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎9例、無力症、うっ血性心不全、悪寒等各1例であった。有害事象による中止は、プラセボ群で潰瘍性大腸炎6例、腸管穿孔、無力症・胸痛・血中CK増加・労作性呼吸困難各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎8例、貧血、うっ血性心不全、無力症等各1例であった。死亡例の報告はなかった。
OCTAVE Sustain(第Ⅲ相国際共同試験)
図2 OCTAVE SustainにおけるTNF阻害剤の前治療歴及び無効の有無別の52週時における寛解率
(主要評価項目のサブグループ解析)(国内データを含む海外データ)
安全性:
因果関係を問わない有害事象は、ゼルヤンツ5mg1日2回群198例中143例(72.2%)、ゼルヤンツ10mg1日2回群196例中156例(79.6%)、プラセボ群198例中149例(75.3%)であった。主な有害事象は、ゼルヤンツ5mg1日2回群では潰瘍性大腸炎36例(18.2%)、鼻咽頭炎19例(9.6%)、関節痛17例(8.6%)、頭痛17例(8.6%)等、ゼルヤンツ10mg1日2回群では潰瘍性大腸炎29例(14.8%)、鼻咽頭炎27例(13.8%)、関節痛17例(8.7%)等、プラセボ群では潰瘍性大腸炎71例(35.9%)、関節痛19例(9.6%)、頭痛12例(6.1%)等であった。重篤な有害事象は、プラセボ群で潰瘍性大腸炎7例、倦怠感、潰瘍性大腸炎・皮下組織膿瘍、膵炎等各1例、ゼルヤンツ5mg1日2回群で潰瘍性大腸炎2例、扁桃周囲膿瘍、脊椎すべり症、下肢骨折等各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で下痢、ボーエン病・皮膚有棘細胞癌、細菌性下痢等各1例であった。有害事象による中止は、プラセボ群で潰瘍性大腸炎30例、関節痛・筋肉痛、関節痛、血中CK増加等各1例、ゼルヤンツ5mg1日2回群で潰瘍性大腸炎13例、皮膚炎、扁桃周囲膿瘍、尿路感染等各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎10例、皮膚有棘細胞癌、細菌性下痢、出血性卒中等各1例であった。死亡例の報告はなかった。
A 投与2週の時点で臨床症状の改善が示されました。
OCTAVE Induction 1(1094試験)及びOCTAVE Induction 2(1095試験)における部分Mayoスコアのベースラインからの平均変化量は、ベースライン後の最初の評価時点(来院時)である2週時と、その後4週時及び8週時において、プラセボ群と比較してゼルヤンツ10mg1日2回群で有意な改善が示されました(図)。
OCTAVE Induction 1/2(第Ⅲ相国際共同試験)
図1 OCTAVE Induction 1/2における部分Mayoスコアのベースラインからの平均変化量の推移(その他の副次評価項目)
安全性:
OCTAVE Induction 1:因果関係を問わない有害事象は、ゼルヤンツ10mg1日2回群476例中269例(56.5%)、プラセボ群122例中73例(59.8%)であった。主な有害事象は、ゼルヤンツ10mg1日2回群では頭痛37例(7.8%)、鼻咽頭炎34例(7.1%)、腹痛16例(3.4%)等、プラセボ群では鼻咽頭炎9例(7.4%)、頭痛8例(6.6%)、貧血6例(4.9%)、関節痛6例(4.9%)等であった。重篤な有害事象は、プラセボ群で潰瘍性大腸炎2例、外陰嚢胞、動物咬傷及び肺塞栓症各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎4例、外耳炎、倦怠感、急性冠動脈症候群等各1例であった。有害事象による中止は、プラセボ群で肝酵素上昇、潰瘍性大腸炎各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎8例、リンパ球減少症、腸管穿孔、上腹部痛等各1例であった。ゼルヤンツ10mg1日2回群で1例の大動脈解離による死亡が報告された。 / OCTAVE Induction 2:因果関係を問わない有害事象は、ゼルヤンツ10mg1日2回群429例中232例(54.1%)、プラセボ群112例中59例(52.7%)であった。主な有害事象は、ゼルヤンツ10mg1日2回群では頭痛33例(7.7%)、鼻咽頭炎21例(4.9%)、ざ瘡15例(3.5%)等、プラセボ群では頭痛9例(8.0%)、腹痛6例(5.4%)、潰瘍性大腸炎6例(5.4%)、関節痛6例(5.4%)等であった。重篤な有害事象は、プラセボ群で潰瘍性大腸炎4例、貧血、痔瘻、脱水等各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎9例、無力症、うっ血性心不全、悪寒等各1例であった。有害事象による中止は、プラセボ群で潰瘍性大腸炎6例、腸管穿孔、無力症・胸痛・血中CK増加・労作性呼吸困難各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎8例、貧血、うっ血性心不全、無力症等各1例であった。死亡例の報告はなかった。
A 承認時までの国内外で実施した第Ⅲ相寛解導入試験及び寛解維持試験は日本人集団での有効性の検証を目的とした試験ではないため、検定は実施していません。
OCTAVE Induction 1(1094試験)の日本人集団における8週時の寛解率、粘膜治癒率、臨床反応率は図1のようになりました。
OCTAVE Sustain(1096試験)の日本人集団における52週時の寛解率、粘膜治癒率、持続的ステロイドフリー寛解は図2のようになりました。
OCTAVE Induction 1(第Ⅲ相国際共同試験)
図1 OCTAVE Induction 1の日本人集団における8週時の寛解率(主要評価項目のサブグループ解析)、
粘膜治癒率(重要な副次評価項目のサブグループ解析)、臨床反応率(その他の副次評価項目のサブグループ解析)
安全性:
因果関係を問わない有害事象は、ゼルヤンツ10mg1日2回群476例中269例(56.5%)、プラセボ群122例中73例(59.8%)であった。主な有害事象は、ゼルヤンツ10mg1日2回群では頭痛37例(7.8%)、鼻咽頭炎34例(7.1%)、腹痛16例(3.4%)等、プラセボ群では鼻咽頭炎9例(7.4%)、頭痛8例(6.6%)、貧血6例(4.9%)、関節痛6例(4.9%)等であった。重篤な有害事象は、プラセボ群で潰瘍性大腸炎2例、外陰嚢胞、動物咬傷及び肺塞栓症各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎4例、外耳炎、倦怠感、急性冠動脈症候群等各1例であった。有害事象による中止は、プラセボ群で肝酵素上昇、潰瘍性大腸炎各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎8例、リンパ球減少症、腸管穿孔、上腹部痛等各1例であった。ゼルヤンツ10mg1日2回群で1例の大動脈解離による死亡が報告された。
OCTAVE Sustain(第Ⅲ相国際共同試験)
図2 OCTAVE Sustainの日本人集団における52週時の寛解率(主要評価項目のサブグループ解析)、
粘膜治癒率(重要な副次評価項目のサブグループ解析)、ベースライン時寛解例での持続的ステロイドフリー寛解率
(重要な副次評価項目のサブグループ解析)
安全性:
因果関係を問わない有害事象は、ゼルヤンツ5mg1日2回群198例中143例(72.2%)、ゼルヤンツ10mg1日2回群196例中156例(79.6%)、プラセボ群198例中149例(75.3%)であった。主な有害事象は、ゼルヤンツ5mg1日2回群では潰瘍性大腸炎36例(18.2%)、鼻咽頭炎19例(9.6%)、関節痛17例(8.6%)、頭痛17例(8.6%)等、ゼルヤンツ10mg1日2回群では潰瘍性大腸炎29例(14.8%)、鼻咽頭炎27例(13.8%)、関節痛17例(8.7%)等、プラセボ群では潰瘍性大腸炎71例(35.9%)、関節痛19例(9.6%)、頭痛12例(6.1%)等であった。重篤な有害事象は、プラセボ群で潰瘍性大腸炎7例、倦怠感、潰瘍性大腸炎・皮下組織膿瘍、膵炎等各1例、ゼルヤンツ5mg1日2回群で潰瘍性大腸炎2例、扁桃周囲膿瘍、脊椎すべり症、下肢骨折等各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で下痢、ボーエン病・皮膚有棘細胞癌、細菌性下痢等各1例であった。有害事象による中止は、プラセボ群で潰瘍性大腸炎30例、関節痛・筋肉痛、関節痛、血中CK増加等各1例、ゼルヤンツ5mg1日2回群で潰瘍性大腸炎13例、皮膚炎、扁桃周囲膿瘍、尿路感染等各1例、ゼルヤンツ10mg1日2回群で潰瘍性大腸炎10例、皮膚有棘細胞癌、細菌性下痢、出血性卒中等各1例であった。死亡例の報告はなかった。
目的:
中等症から重症の潰瘍性大腸炎患者を対象とした、寛解導入療法におけるゼルヤンツ10mg1日2回のプラセボに対する有効性の検証及び安全性の検討
対象:
前治療(ステロイドの経口剤又は注射剤、アザチオプリン又は6-MP、あるいはTNF阻害剤)の少なくとも1つに対して効果不十分又は忍容性不良の中等症から重症の潰瘍性大腸炎患者1139例(1094試験:日本人62例を含む598例、1095試験:541例)
方法:
ゼルヤンツ10mg、プラセボの2群に4:1の割合で無作為に割り付け、1日2回最長9週間経口投与した。
解析計画:
主要目的は、寛解導入療法におけるゼルヤンツの有効性を検証することであった。試験全体としての第1種の過誤確率を制御するため、固定順序法を用いた。初めに、主要評価項目についてゼルヤンツ10mg1日2回群とプラセボ群の間で治療効果に差がないとする帰無仮説に対して両側有意水準0.05で検定を実施した。その結果が有意である場合に、次に重要な副次評価項目についてゼルヤンツ10mg1日2回群とプラセボ群の間で治療効果に差がないとする帰無仮説に対して有意水準0.05で検定を実施した。主要評価項目の結果が有意であった場合に限り、重要な副次評価項目の統計的有意性を主張できることとした。その他の有効性評価項目はすべて、多重比較に対する調整を行わず、有意水準0.05で評価した。実薬群とプラセボ群の主要評価項目を、TNF阻害剤の前治療歴、ベースライン時のステロイド使用状況及び地域に基づき層別したCochran-Mantel Haenszel(CMH)カイ二乗検定を用いて投与群間の比較を行った。実薬群とプラセボ群の投与8週目に寛解を達成した被験者の割合の差とその95%信頼区間を正規近似を用いて示した。
また、治験実施計画書・統計解析計画書で計画した解析に加えて、TNF阻害剤の使用状況に基づく部分集団及び日本人部分集団*についての解析を実施し、国内承認審査の過程で評価を受けた。
目的:
潰瘍性大腸炎患者を対象とした、寛解維持療法におけるゼルヤンツ5mg1日2回及び10mg1日2回のプラセボに対する有効性の検証及び安全性の検討
対象:
先行する第III相寛解導入試験(1094試験又は1095試験)のいずれかを完了し、臨床反応が認められた潰瘍性大腸炎患者593例(日本人39例を含む)
方法:
ゼルヤンツ5mg、ゼルヤンツ10mg、プラセボの3群に1:1:1の割合で無作為に割り付け、1日2回最長53週間経口投与した。
解析計画:
主要目的は、寛解維持療法におけるゼルヤンツの有効性を検証することであった。
多重比較の手順
本試験では各ゼルヤンツ群とプラセボ群の間で比較を行った。関心のある主要な帰無仮説は以下とした。
H11:
52週の時点で、ゼルヤンツ10mg1日2回群とプラセボ群の寛解率に差はない。
H12:
52週の時点で、ゼルヤンツ10mg1日2回群とプラセボ群の粘膜治癒率に差はない。
H13:
ベースラインで寛解が認められたゼルヤンツ10mg1日2回群とプラセボ群の被験者の間で、持続的ステロイドフリー寛解率に差はない。
H21:
52週の時点で、ゼルヤンツ5mg1日2回群とプラセボ群の寛解率に差はない。
H22:
52週の時点で、ゼルヤンツ5mg1日2回群とプラセボ群の粘膜治癒率に差はない。
H23:
ベースラインで寛解を達成していたトファシチニブ5mg1日2回群とプラセボ群の被験者の間で、持続的ステロイドフリー寛解率に差はない。
これらの仮説全体での第1種の過誤確率を0.05に制御するため、逐次的に仮説を棄却していくBonferroni法に基づく多重比較を行った。
初めに、52週の時点でゼルヤンツ10mg1日2回群とプラセボ群の寛解率に差はないとする帰無仮説に対して、有意水準0.05で検定を実施した。その結果が有意でない場合、さらなる検定は実施しなかった。結果が有意である場合は、以下に示す2段階に分けた検定を実施した。
その他の評価項目については、すべて有意水準0.05で検定を実施するが、多重比較の調整は行わなかった。実薬群とプラセボ群の主要評価項目を、寛解導入試験での割り付け治療群及びベースラインでの寛解状況によって層別したCochran-Mantel Haenszel(CMH)カイ二乗検定を用いて各実薬群とプラセボ群との投与群間の比較を行った。各実薬群とプラセボ群の52週時に寛解を達成した被験者の割合の差とその95%信頼区間を正規近似を用いて示した。また、第24週及び第52週におけるMayoスコアのベースラインからの変化量について、投与群、ベースライン時のMayoスコア、来院時、導入試験での割り付け投与群、投与群と来院時の交互作用を固定効果、被験者を変量効果とする線形混合効果モデルで解析した。
また、治験実施計画書・統計解析計画書で計画した解析に加えて、TNF阻害剤の使用状況に基づく部分集団及び日本人部分集団についての解析を実施し、国内承認審査の過程で評価を受けた。
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