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服薬指導のご案内
ゼルヤンツの服薬指導に際して
本剤投与により、結核、肺炎、敗血症、ウイルス感染等による重篤な感染症の新たな発現もしくは悪化等が報告されており、本剤との関連性は明らかではありませんが、悪性腫瘍の発現も報告されています。本剤が疾病を完治させる薬剤ではないことも含め、これらの情報を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認したうえで、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。
また、本剤投与により重篤な副作用が発現し、致命的な経過をたどることがあります。本剤投与後に副作用が発現した場合には、服用を中止し、主治医に連絡するよう、患者にご説明ください。
本剤投与時に発現する可能性のある副作用には次のようなものがあります。副作用は早期の適切な対応により重症化を防ぐことができます。下記のような自覚症状が発現した際には次の受診日を待たずにすぐに医師に相談するようご指導ください。
副作用にみられる自覚症状と患者への説明の一例を記しましたので、服薬指導にお役立てください。
感染症 | ||||
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*1 敗血症:病原性の細菌が血液の中に入って全身に広がり、菌が増えた状態
〈患者への警告〉 |
肝機能障害、B型肝炎 | ||||
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〈患者への警告〉 重症化する場合がありますので、症状に気づいたら服用をやめ、すぐに医師に相談してください。 〈特徴的な症状〉 身体がだるい・食欲低下、発熱、皮膚や白目が黄色くなる このほか、血液検査で肝機能検査値(AST、ALT 等)が上昇することがあります。 B型肝炎ウイルスキャリアの方は、ウイルスが再活性化することがあります。 |
好中球減少及びリンパ球減少 | ||||
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〈患者への警告〉 症状に気づいたら服用をやめ、すぐに医師に相談してください。 〈特徴的な症状〉 口内炎、突然の発熱、さむけ、のどの痛み 〈患者への説明〉 ゼルヤンツにより、体内に入った細菌を殺す好中球や、免疫を調節する働きのあるリンパ球の数が減ることがあります。定期的に受診し、検査値を確認するとともに、普段と異なる症状に気づいたら服用をやめ、すぐに医師に相談してください。 |
ヘモグロビン減少 | ||||
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〈患者への警告〉 鉄分で改善される一般的な貧血とは原因が違います。症状に気づいたら医師に相談してください。 〈特徴的な症状〉 息切れ、めまい 〈患者への説明〉 ヘモグロビンは、酸素を運ぶ赤血球中のタンパク質です。赤血球中のヘモグロビン量が少なくなると、血液は酸素を十分に供給できなくなります。組織に酸素が十分に供給されないと、貧血の症状があらわれます。 ここでいう貧血は、血液中の赤血球が減少している状態です。「鉄欠乏性貧血」とは違い、サプリメント等で鉄分を補っても改善しないため、症状に気づいたら服用をやめ、すぐに医師にご相談ください。 |
消化管穿孔 | ||||
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〈患者への警告〉 症状に気づいたら医師に相談してください。 〈特徴的な症状〉 消化管穿孔の症状:激しい腹痛、 突然おこり、その後持続する腹痛 消化管穿孔に至る可能性がある症状:胃の痛み、空腹時のみぞおちの痛み、黒色便 〈患者への説明〉 消化管穿孔は、消化管に何らかの原因で穴があくものです。腸管憩室*を指摘されたことがある場合には、消化管穿孔になりやすいと考えられていますので、必ず医師にお伝えください。また、消化管穿孔に至る前に、胃の痛みなどの症状があらわれることがありますので、症状に気づいたら服用をやめ、すぐに医師に相談してください。 * 腸管憩室:腸管の壁の一部が袋状に膨らんだもの |
間質性肺炎 | ||||
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〈患者への警告〉 症状に気づいたら医師に相談してください。 〈特徴的な症状〉 痰のからまないから咳、息切れ、呼吸困難感、発熱 〈患者への説明〉 間質性肺炎は肺胞という肺の中の一番小さな部屋の壁に炎症がおこった状態です。いつもと違う息苦しさや、全身の強いだるさを感じることがあります。 |
悪性腫瘍 | ||||
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〈患者への説明〉 因果関係は明らかではありませんが、ゼルヤンツを服用した患者さんは、服用しなかった患者さんと比べ悪性腫瘍の発現率が高いという報告があります。服用中は定期的にがん検診を受診し、結果を主治医の先生に報告しましょう。 |
心血管系事象 | ||||
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〈患者への説明〉 血圧やコレステロールの値が上昇することがあります。 |
横紋筋融解症、ミオパチー | ||||
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〈患者への警告〉 症状に気づいたら医師に相談してください。 〈特徴的な症状〉 筋肉痛、全身のだるさ、尿の色が赤褐色になる 〈患者への説明〉 クレアチンホスホキナーゼ(CPK)という酵素の値が上昇することがあります。 |
静脈血栓塞栓症 | ||||
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〈特徴的な症状〉 皮膚・唇・手足の爪が青紫色になる、発熱・下肢のはれ・むくみ・痛み、息苦しさ・胸の痛み・呼吸がはやくなる 〈患者への説明〉 深部静脈内に血のかたまり(血栓)ができる「深部静脈血栓症」と、この血栓の一部が血流にのって肺に流れて血管が詰まる「肺血栓塞栓症」があります。深部静脈血栓症と肺血栓塞栓症は一連の病態であることから、「静脈血栓塞栓症」と総称されます。徴候及び症状があらわれた場合は主治医に相談してください。 |
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本コンテンツは、日本国内の医療・医薬関係者を対象に、日本国内で医療用医薬品を適正にご使用いただくため、日本国内の承認に基づき作成されています。日本の医療機関・医療提供施設等に所属し、医療行為に携っている方を対象としており、日本国外の医療関係者、一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
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