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TNF阻害剤効果不十分例に対するMTX併用の有効性および安全性を検討したゼルヤンツの第Ⅲ相試験ORAL Step試験の結果についてご紹介します。
監修:新潟大学大学院医歯学総合研究科 機能再建医学講座 整形外科学分野
講師 近藤 直樹 先生
本コンテンツでは、TNF阻害剤効果不十分例に対するゼルヤンツの有効性および安全性を検討した海外第Ⅲ相試験ORAL Step試験の結果が示されています。
様々な背景を持つ患者さんの状態やニーズを考慮しながら治療選択肢を日々検討されている先生にとって、本試験のデータは参考になるかと存じます。
ORAL Step試験は、1 種類以上のTNF 阻害剤で効果不十分の活動性RA 患者399例を対象とした海外における多施設共同試験です。
ORAL Step試験におけるベースライン時の患者背景はこのようになっています。
主要評価項目である投与3ヵ月時のACR20改善率は、プラセボ(MTX単剤)群24.43%に対し、ゼルヤンツ5mg1日2回群41.67%で有意な差を示しました(p≦0.05、二項正規近似)。
また、副次評価項目である投与3ヵ月時以外のACR20改善率は、投与0.5、1ヵ月時において、プラセボ(MTX単剤)群に対し、ゼルヤンツ5mg1日2回群で有意な差を示しました(p≦0.05、二項正規近似、各時点の数値は引用文献に記載はありませんでした)。
【補足】
ゼルヤンツ10mg1日2回+MTX群の結果は、承認外用量であるため図示していません。
主要評価項目である投与3ヵ月時のDAS28-4(ESR)<2.6達成率は、プラセボ(MTX単剤)群1.7%に対し、ゼルヤンツ5mg1日2回群6.7%で有意な差を示しました(p=0.0496、二項正規近似)。
【補足】
ゼルヤンツ10mg1日2回+MTX群の結果は、承認外用量であるため図示していません。
主要評価項目である投与3ヵ月時のHAQ-DIスコアのベースラインからの変化量は、プラセボ(MTX単剤)群-0.18に対し、ゼルヤンツ5mg1日2回群-0.43で有意な差を示しました(p<0.0001、反復測定混合効果モデル)。
【補足】
ゼルヤンツ10mg1日2回+MTX群の結果は、承認外用量であるため図示していません。
副次評価項目であるHAQ-DIスコアの臨床的に意義のある改善が認められた患者の割合は、投与3ヵ月時においてプラセボ(MTX単剤)群46.6%に対し、ゼルヤンツ5mg1日2回群60.7%で有意な差を示しました(p<0.05、縦型繰り返し測定混合効果モデル)。
また、副次評価項目であるPain VASの臨床的に意義のある改善が認められた患者の割合は、投与3ヵ月時においてプラセボ(MTX単剤)群39.1%、ゼルヤンツ5mg1日2回群69.3%で有意な差を示しました(p<0.0001、縦型繰り返し測定混合効果モデル)。
【補足】
ゼルヤンツ10mg1日2回+MTX群の結果は、承認外用量であるため図示していません。
副次評価項目であるPain VASのベースラインからの変化量は、ベースライン値に対し、0.5、1、3、4.5ヵ月時および6ヵ月時のゼルヤンツ5mg1日2回群で有意な差を示しました(p<0.0001、longitudinal model、各時点の数値は引用文献に記載はありませんでした)。
【補足】
ゼルヤンツ10mg1日2回+MTX群の結果は、承認外用量であるため図示していません。
副次評価項目であるPtGA VASのベースラインからの変化量は、ベースライン値に対し、0.5、1、3、4.5ヵ月時および6ヵ月時のゼルヤンツ5mg1日2回群で有意な差を示しました(p<0.0001、longitudinal model、各時点の数値は引用文献に記載はありませんでした)。
【補足】
ゼルヤンツ10mg1日2回+MTX群の結果は、承認外用量であるため図示していません。
投与開始から3ヵ月時に頻度が高かった因果関係を問わないおもな有害事象は、ゼルヤンツ群で下痢13例(4.9%)、鼻咽頭炎11例(4.1%)、頭痛11例(4.1%)、尿路感染症8例(3.0%)、プラセボ群で悪心9例(6.8%)でした。
3~6ヵ月時に全投与群を通じて頻度が高かったおもな有害事象は、上気道感染症13例(3.3%)、鼻咽頭炎11例(2.8%)、気管支炎9例(2.3%)でした。重篤な有害事象は、ゼルヤンツ5mg1日2回群で2例(1.5%)、ゼルヤンツ10mg1日2 回群で2例(1.5%)、プラセボ群で6例(4.5%)でした。
3~6ヵ月時の有害事象による中止は、ゼルヤンツ5mg1日2回群で8例(6.0%)、ゼルヤンツ10mg1日2回群で6例(4.5%)、プラセボ群で7例(5.3%)でした。
本試験において1例の死亡例が報告されました。
※重篤な有害事象、有害事象による中止の事象名は引用文献に記載はありませんでした。
【補足】
表下の安全性の記載は因果関係を否定できない有害事象です。
本コンテンツは、日本国内の医療・医薬関係者を対象に、日本国内で医療用医薬品を適正にご使用いただくため、日本国内の承認に基づき作成されています。日本の医療機関・医療提供施設等に所属し、医療行為に携っている方を対象としており、日本国外の医療関係者、一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
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